地方財政健全化法とは、地方公共団体の財政の健全化に関する法律で、4つの健全化判断比率の公表義務と、財政悪化時の早期健全化・財政再生の手続きを定める。
地方公共団体の財政の健全化に関する法律(地方財政健全化法)とは、2009年度から全面施行された法律であり、夕張市財政破綻を教訓として財政悪化の早期発見・早期対処の仕組みを整備するために制定された。従来の財政再建制度に代わる新たな財政健全化の法的枠組みを提供している。
4つの健全化判断比率
地方財政健全化法は、①実質赤字比率(一般会計等の赤字比率)、②連結実質赤字比率(普通会計・公営企業会計を含む全会計の赤字比率)、③実質公債費比率(元利償還金等の標準財政規模比)、④将来負担比率(地方債残高・債務負担行為等の将来負担の標準財政規模比)の4指標を健全化判断比率として定義し、すべての地方公共団体に毎年度の算定・監査・公表を義務づける。これらの比率の算定と公表は財政の透明性を高め、住民・議会が財政状況を把握する手段となる。
早期健全化と財政再生の二段階
健全化判断比率のいずれかが早期健全化基準以上となった場合、当該自治体は財政健全化計画を策定して議会の議決を得なければならない。財政健全化計画では財政を健全化するための歳入増・歳出削減・起債制限等の具体的措置を定め、毎年度の実施状況を議会に報告する義務がある。さらに比率が財政再生基準以上となった場合(財政再生団体)は財政再生計画を策定し、総務大臣の同意を得なければ地方債の発行が制限される等、国の強力な関与のもとで財政再建を進める枠組みが設けられている。
公営企業指標:資金不足比率
地方財政健全化法は、公営企業会計(水道・下水道・交通等)については資金不足比率を別途定め、経営状況の悪化を早期に把握する仕組みを設けている。資金不足比率が経営健全化基準以上となった場合、公営企業は経営健全化計画を策定・公表して経営改善を図らなければならない。健全化判断比率・資金不足比率はいずれも外部監査・監査委員の審査対象であり、議会・住民への説明責任の根拠となる。資金不足比率の算定は事業ごとに行われるため、水道・下水道等の複数の公営企業を持つ自治体では各会計を個別に管理・公表する必要がある。
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