外部監査とは、地方自治法第252条の27以下に基づき、弁護士・公認会計士・税理士等の外部専門家(外部監査人)が自治体の財務事務・業務の執行状況を監査する制度である。内部的な監査委員による監査とは独立した外部視点のチェック機能を担う。
外部監査制度は、平成9年(1997年)の地方自治法改正によって導入された。都道府県・政令指定都市・中核市は包括外部監査を受けることが義務付けられており(毎年度、外部監査人が自らテーマを定めて監査を実施)、それ以外の市区町村は個別外部監査を条例で導入できる。外部監査人は3年以上の契約期間を設けて専属的に業務を行い、特定の外部監査人が継続的に同一自治体の監査を担当することでノウハウの蓄積が可能になる。
包括外部監査と個別外部監査の違い
包括外部監査は外部監査人が監査テーマを自ら選定し、年1回の包括的な報告書を作成・公表する。都道府県・政令市・中核市に義務付けられる。個別外部監査は議会・首長・住民監査請求等の要求を受けて特定の事案を調査するもので、条例で定めた市区町村が活用できる。個別外部監査は包括外部監査よりも具体的な疑義・問題事案への対応に適している。
外部監査人の権限と手続き
外部監査人は職員への説明要求・関係書類の閲覧・施設の実地調査等の権限を持つ。監査の結果は意見を付した報告書として議会・首長・監査委員に提出され、公表される。首長・委員会等の長は改善措置の結果を外部監査人・議会に報告しなければならない(地方自治法第252条の38第11項)。
内部監査(監査委員)との違い
監査委員は地方自治法第195条に基づき設置される内部的な監査機関であり、財務の監査・行政事務の監査を行う。外部監査は監査委員による監査を補完する仕組みとして位置付けられ、より専門的・中立的な視点からの検証を可能にする。両者は相互に補完する関係にあり、監査委員が実施した監査を外部監査人がより深く掘り下げる形で連携する場合もある。
外部監査の費用
外部監査人の報酬は条例で定めた額の範囲内で契約によって決定される。費用は一般財源から支出されるが、比較的高額になる場合があるため、外部監査制度の導入・継続の際に費用対効果の検討が行われる。包括外部監査の報酬は自治体の規模によって異なり、都市規模の大きい自治体ほど監査範囲が広くなるため費用も高くなる傾向がある。
外部監査報告書の内容は、議会審議の材料としても活用される。報告書で指摘された問題点については、翌年度の予算編成や事業見直しの契機となる場合がある。報告書は公表義務があるため、住民や議会による行政監視のツールとしても機能する。
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