個別外部監査

読み:こべつがいぶかんさ

個別外部監査とは、住民監査請求等に対応して特定の事案・事業を外部専門家が個別に監査する制度で、条例に基づき設置され、包括外部監査とは別の事案を対象とする。

この説明はいかがですか?

個別外部監査とは、地方自治法第252条の39以下に基づき、住民監査請求・議会からの要求等の特定の事案・事業に対して外部専門家(個別外部監査人)が行う監査制度である。包括外部監査が年度テーマを設定した包括的な監査であるのに対し、個別外部監査は特定の問題に焦点を絞った監査である。

実施の契機

個別外部監査は条例に基づき設置した自治体において、①住民監査請求(住民が監査委員に代えて外部監査人による監査を求める場合)、②長(首長)の請求(特定の行財政に関する事務の執行について外部監査を求める場合)、③議会の請求(決算認定の審議等において個別の監査を求める場合)のいずれかにより実施される。住民監査請求と組み合わせた個別外部監査が最も活用される形態であり、不正な公金支出等の疑いがある場合に住民が選択できる手段となる。

監査の手順と効果

個別外部監査は監査人が特定の事案について書類・台帳の確認、担当職員へのヒアリング、現地確認等を実施し、監査報告書にまとめて首長・議会・監査委員に提出する。外部専門家(弁護士・公認会計士等)の法的・財務的知識を活用した専門的な検証が、行政内部の自己評価では困難な事案の解明に寄与する。監査報告の内容は公表され、首長は措置の状況を議会へ報告する義務がある。監査結果が違法な公金支出等を認定した場合、首長・担当職員の個人責任が追及される場合もある。

包括外部監査との違い

包括外部監査は年度ごとに監査人が自らテーマを設定して広範な監査を行うのに対し、個別外部監査は特定の事案・要求に応じて実施される点が主な違いである。両制度は同一年度に並行して実施されることもあり、補完的な関係にある。個別外部監査は住民の権利救済手段としての側面が強く、住民監査請求と一体的に理解することが制度の正確な把握につながる。個別外部監査の費用は自治体が負担し、住民監査請求と組み合わせた場合に請求住民は費用を負担しない。住民が費用負担なく専門的な外部監査を求められる点が制度の利点の一つである。 個別外部監査では外部の専門家(弁護士・公認会計士・監査法人等)が監査を担うため、特定の財務行為について深度ある検証が期待できる。発注機関の担当者は個別外部監査の実施中、必要書類の提供・関係者への調査対応を迅速に行い、監査の妨害となる行為を避けることが義務となる。外部監査の指摘事を公表し、改善状況を追跡する体制を整えることで、個別外部監査が自治体の財政規律の強化につながる。

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