地方公営企業

読み:ちほうこうえいきぎょう

地方公営企業とは、地方公共団体が住民生活に必要な公共サービスを企業的手法で提供するために設置する事業体であり、水道・下水道・病院・交通等を主な事業分野として、地方公営企業法に基づいて独立採算の原則のもとで運営されるものである。

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地方公営企業は、地方公営企業法(昭和27年法律第292号)に基づき、地方公共団体が経営する企業的性格の事業体である。水道事業・工業用水道事業・交通事業・電気事業・ガス事業・病院事業等が法適用事業として定められており、これらの事業は独立した特別会計公営企業会計)で会計処理される。独立採算の原則のもとで事業費の大部分を利用料金収入で賄うことが基本とされるが、公共性への配慮から一般会計から繰出金が補填される場合がある。

地方公営企業は、事業の性質上民間が参入しにくい分野(水道・下水道等)や、採算性が低くても地域に不可欠なサービスを提供する分野(離島・過疎地の交通等)を担うことが多い。企業的手法によって経営の効率化を図りながら、公共性を維持することが経営の基本方針となる。経営状況が悪化した場合は地方公共団体の一般会計から支援を受けることがあるが、その際は経営改善計画の策定が伴う場合がある。

法適用企業法非適用企業

地方公営企業法が当然に適用される事業(水道・病院・交通等)を法適用事業、法の適用を受けない事業(下水道・宅地開発等)を法非適用事業という。法非適用の公営企業についても、条例規則の定めにより公営企業会計に準じた会計処理を採用することができる。法適用事業と法非適用事業では決算書類の構成・会計処理のルールが異なるため、地方公営事業会計全体の財政状況を把握する際は区分を確認したうえで比較分析を行うことが前提となる。

経営健全化と民営化

人口減少による利用者数の減少・施設老朽化・人件費上昇等により、地方公営企業の経営環境は厳しくなっている。地方公共団体財政健全化法に基づく資金不足比率が一定基準を超えた場合は経営健全化計画の策定が義務付けられる。一方で、民間活力の導入(指定管理者コンセッション方式等)や広域化・統廃合による経営効率化も政策的に推進されている。地方公営企業の経営状況は、地方公共団体財政健全化法に基づく資金不足比率として毎年度公表されており、住民への経営情報の開示が制度的に担保されている。経営が悪化している企業については、料金の適正化・施設更新計画の策定・広域連携の推進等を内容とする経営戦略の策定が総務省のガイドラインで推奨されており、計画に基づく経営改善の取り組みが継続的な課題となっている。地方公営企業の経営改革に取り組む自治体に対しては、国からの財政支援・技術的助言・先進事例の提供等が行われており、情報共有の仕組みを活用した経営改善の実践が各地で取り組まれている。

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