損益収支

読み:そんえきしゅうし

別名:収益的収支

損益収支とは、地方公営企業の経常的な事業収益と事業費用の差額であり、収益的収入から収益的支出を差し引いて算出される指標で、黒字であれば事業運営が収支均衡または黒字を達成していることを示す公営企業会計における基本的な収支概念である。

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損益収支(収益的収支)は地方公営企業の日常的な経営活動から生じる収入と費用の差額である。収益的収入は料金収入(水道料金・下水道使用料・病院の診療収入・交通料金等)・一般会計繰入金補助金等の経常的な収入から構成される。収益的支出は人件費・薬品費等の材料費・動力費・修繕費・減価償却費・支払利息等の経常的な費用から構成される。損益収支(収益的収支)が黒字であれば事業の経常的な収支が均衡または改善していることを示し、赤字であれば料金収入等が費用を下回る経営上の課題があることを示す。

損益収支は地方公営企業法(昭和27年制定)に基づく公営企業会計の枠組みで算出される。法適用企業(水道・下水道・病院・交通等)は企業会計方式で損益計算書を作成し、損益収支を明示する。法非適用企業は官庁会計方式のため損益収支という概念での整理はしていないが、収支均衡の把握は同様に重要である。

資本収支との対比

損益収支(収益的収支)は施設の建設・更新のための資本的収支(資本的収入と資本的支出の差額)とは区別される。損益収支は日常的な運営コストと収入の関係を示し、資本収支は設備投資と財源確保の関係を示す。地方公営企業の財政状況を総合的に評価するには両者の動向を合わせて把握する必要がある。損益収支が黒字でも資本収支で大規模な企業債の発行が必要な場合は将来の利払い負担が増大するリスクがあるため、両方の視点からの分析が財政担当者にとって不可欠な実務的観点となる。

一般会計繰入金との関係

水道・下水道・病院等の公営企業は料金収入だけでは費用を賄えない場合に一般会計から繰入金を受けることがある。この繰入金は収益的収入の一部として損益収支に算入されるが、一般会計の財政負担を意味する。財政担当者は公営企業への一般会計繰出金の規模と根拠(法令基準・任意)を把握し、繰出金の適正化・公営企業の経営改善に向けた連携を担う実務的役割がある。

損益収支の改善策

損益収支が赤字となっている公営企業では、料金改定(収益的収入の増加)・経費削減(人件費・修繕費等の見直し)・業務の効率化(民間への管理委託等)・一般会計繰入金の見直し(不足分の法定外繰入の是正)等の改善策が検討される。財政担当者は公営企業担当部門と連携して損益収支の改善計画を策定し、その計画が一般会計財政計画と整合しているかを確認することで、公営企業の経営改善と一般会計財政の安定を両立させる実務調整を担う。

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