土木費

読み:どぼくひ

土木費とは、目的別歳出の区分の一つで、道路・橋梁・河川・砂防・公園・住宅等の土木施設の整備・維持管理に充てられる経費の総称であり、投資的経費(普通建設事業費)が主体となる区分でインフラの整備水準を左右する大規模な歳出区分である。

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土木費は道路橋梁費・河川費・砂防費・海岸費・港湾費・公園費・住宅費・都市計画費・下水道費(一般会計計上分)等の細区分から構成される。道路橋梁費は市町村道・都道府県道の新設・改良・修繕・舗装更新・冬期の除雪等の経費であり、土木費の中で最も大きな割合を占めることが多い。河川費は準用河川・普通河川(市町村)または二級河川・一級河川直轄外管理区間(都道府県)の管理・改修費が含まれる。都市計画費には区画整理事業費・市街地再開発補助等が含まれる。住宅費には市営・町村営住宅(公営住宅)の建設・維持管理費が含まれる。

土木費の多くは補助事業単独事業が混在しており、国庫補助対象の改良事業は補助事業として、地方道の舗装補修・側溝整備等は単独事業として実施される。国の補正予算による追加交付が行われた年度には補助事業費が増加し土木費全体が膨らむという年度間変動が生じる。財政的制約時には単独事業が優先的に削減される傾向がある。

インフラ老朽化問題

1960〜80年代に集中整備された道路・橋梁・トンネル・護岸等が一斉に更新時期を迎えており、これらの更新・補修費用の捻出が土木費の最大課題となっている。国土交通省は個別施設計画の策定・予防保全型管理への転換を推進しており、財政担当者は公共施設等総合管理計画と連動した土木インフラの長期的な修繕・更新費用を中期財政計画に反映することが必要となる。

下水道・都市計画との連携

下水道事業が公営企業(特別会計)として運営されている場合、土木費(下水道費)ではなく公営企業会計への繰出金補助費等)として一般会計に計上されることが多い。都市計画道路・区画整理事業は土木費と都市計画費にまたがる場合もあり、予算の適正な運用が財政分析の精度を左右する。

道路特定財源廃止後の変化

2009年に道路特定財源制度が廃止されて以降、道路整備の財源は一般財源化された。これにより地方公共団体は道路整備費の財源として地方道路整備臨時交付金の後継制度(社会資本整備総合交付金)等を活用することとなった。社会資本整備総合交付金は道路・河川・公園等の複数事業に一体的に活用できる補助金であり、地方公共団体が地域の実情に応じて使途を選択できる自由度が高い。財政担当者はこの交付金の配分要望・配分結果を踏まえた土木費の予算編成を行う実務を担う。

財政担当者は国の社会資本整備総合交付金の配分内示を受け、道路・河川・公園等の事業別の執行見通しと地方債の発行計画を整理して土木費の財源管理を行う。大規模事業の入札不落や工期遅延が生じた場合の繰越処理も土木費管理の実務的な課題となる。

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