工期とは、工事請負契約に定める工事の着手から完成までの期間であり、建設業法第19条に基づき契約書面への記載が義務付けられる。
工期は建設業法第19条第1項第4号に基づき工事請負契約書に記載しなければならない法定事項であり、着手日と完成日(またはその期間)を具体的に定める。公共工事の工期は積算段階で設定されるが、適正な工期の確保は「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」(国土交通省・農林水産省、令和元年7月策定・令和5年改訂)が示す考え方に基づき、週休2日の確保・不可避の準備期間・官公庁手続きに要する期間・天候不順を考慮した余裕日数を算入することが求められる。工期の変更は工事期間中に発注者の指示・天候不順・施工条件の変更・不可抗力等の事由が生じた場合に公共工事標準請負契約約款第23条に基づいて行われ、発注者と受注者の合意により延長(または短縮)の変更契約を締結する。発注者の都合(設計変更・用地取得の遅延・関係機関協議の長期化等)による工期延長の場合、受注者に生じた追加費用(仮設費・管理費等の現場維持費)は発注者が負担することが原則である。
適正工期の確保と休日取得の推進
建設業では令和6年4月から時間外労働の上限規制(建設業法第24条の8等の改正、いわゆる「2024年問題」)が適用されており、これに対応した工期設定が発注者に求められる。国土交通省の工期の基準(令和2年10月告示)は発注者が工事発注時に標準的な工期を算定する際の基準を定めており、実際の積算工期がこの基準を著しく下回る場合は合理的な理由の説明が求められる。受注者から工期延長の請求があった場合、発注者は請求内容を精査して事由の妥当性・必要延長日数を協議し、30日以内に結論を出すことが約款上求められる。
竣工検査と工期の関係
受注者は工期内に工事を完成させて竣工を発注者に通知する義務を負い、発注者は通知後14日以内に竣工検査を行う(公共工事標準請負契約約款第31条)。竣工検査で手直しが指示された場合、受注者はこれを完了してから再検査を受ける。工期を過ぎて引渡しが遅延した場合、遅延日数に応じた遅延損害金(請負代金の1,000分の1.5が標準)が発生し、発注者が最終払い金から控除する(同約款第34条第2項)。天候不順・不可抗力が原因の遅延については遅延損害金が免除される扱いとなっており、気象記録等の証拠を保全しておくことが実務上重要である。
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