積算とは、予定価格を工種・費目・数量・単価から積み上げ計算する作業で、発注機関が行う予定価格の算定および受注者が行う入札見積もりの双方を指す。
積算とは、工事・業務の実施に必要な費用を工種・費目・数量・単価の組み合わせで積み上げて算定する作業である。発注機関は予定価格の設定のため積算を行い、受注者は入札金額の根拠として積算を行う。両者の積算結果の差が落札率として現れる。
積算の構成要素
工事積算は直接工事費(材料費・労務費・機械経費)・共通仮設費・現場管理費・一般管理費等の費目を積み上げることで総工事費を算出する。直接工事費は設計数量と単価の積であり、単価には公共単価(国土交通省・都道府県が公表する標準単価)と実勢単価(市場価格・業者見積価格)がある。発注機関は公共単価を基本として積算し、品目によっては市場調査価格を採用する。費目ごとの計算は「積算基準」「歩掛かり」に従い標準的な作業条件を前提として算出される。
予定価格との関係
発注機関の積算結果が予定価格の根拠となり、その価格に一定の調整率を適用して予定価格が確定する。予定価格を超える入札は失格となるため、入札参加者は予定価格を下回りつつ利益が確保できる価格で入札する必要がある。最低制限価格は積算内容から算出された履行可能な最低価格の水準を示し、これを下回る入札は失格となる。予定価格と積算の関係は秘密とされ、入札前に漏えいすることは談合の温床となるため厳格に管理される。
設計変更時の再積算
工事中に設計変更が生じた場合、変更後の設計内容に基づいて再積算を行い、増減工事費を算出する。設計変更による増額・減額は変更契約に反映され、最終的な請負代金が確定する。設計変更の積算は当初積算と同一の基準・単価を適用することが原則だが、施工時点での単価変動が著しい場合は契約約款に定める価格変動条項に基づいて単価を見直す手続きがある。変更積算の結果は受注者との協議を経て合意し、双方が変更協議書に署名した上で変更契約を締結する手順が標準である。 積算に用いる単価は公共工事設計労務単価・資材価格調査等の公表資料を基準とし、地域差・工種特性を踏まえた補正を行うことが精度向上につながる。積算担当者は最新の設計基準・施工標準・物価版を常に参照できる環境を整え、単価の陳腐化による過大・過小見積もりを防ぐ体制を維持する。積算の過程で設計図書の不明確な点を発見した場合は設計担当部署に照会して修正を依頼し、設計と積算の整合性を確保することが予定価格の信頼性の基盤となる。積算結果は内部決裁を経て予定価格として決定され、開封前まで厳重に管理される。
ご意見箱(匿名で投稿できます)