談合とは、入札参加者が事前に協議して落札者や落札価格を決める行為であり、独占禁止法が禁止する不当な取引制限にあたる。
談合は私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)第3条が禁止する不当な取引制限(複数事業者が共同して競争を制限する行為)の典型例であり、同法第89条に基づく刑事罰(5年以下の懲役または500万円以下の罰金)と課徴金納付命令(同法第7条の2)の双方が適用される。談合行為は刑法第96条の6(競売入札妨害罪)にも該当し得る。発注者側の職員が談合に関与・助長する官製談合については、入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律(入札談合等関与行為防止法、平成14年法律第101号)が刑事罰(5年以下の懲役)と損害賠償の根拠を定める。談合が行われた入札では市場競争が機能しないため、落札価格が本来の競争価格より高止まりし、発注者である自治体が財政損失を被る。損害を被った自治体は不当利得返還請求・不法行為に基づく損害賠償請求を事業者に対して行うことができる(最高裁平成18年12月14日判決等が賠償の根拠を確認)。
談合情報への対応手順
談合情報が外部から寄せられた場合、自治体はまず情報の信頼性(具体的な落札予定者・価格が記載されているか等)を評価し、信頼性があると判断した場合は入札を保留して公正取引委員会・警察への通報を検討する。国土交通省・総務省が策定した「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」(入契法)に基づくガイドライン(令和2年改正)は、談合情報への対応フローを詳細に規定している。入札中止・再入札を行う際は、参加者への公平な対応と透明性確保のため、中止理由の公表と議会への報告が求められる。
談合防止策の整備
自治体における談合防止策の基本は、電子入札の導入・条件付き一般競争入札の拡大・入札参加者の業者名の非公開(入札結果発表前)・低入札価格調査制度の活用である。内部の談合関与を防ぐには、担当職員と業者の接触管理(訪問記録の義務付け・不正接触の申告制度)や公益通報窓口の整備が有効である。公正取引委員会の立入調査や指摘を受けた案件は対象業者への入札参加停止(競争参加資格の停止)の行政処分と、再発防止策の実施を求める行政指導が伴う。
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