再入札とは、競争入札が不調に終わった場合に、同一の参加者を対象として再度実施する入札であり、入札不調後の最初の対処手続きとして各機関の入札規則に定められているものである。
入札不調が生じると、発注機関はただちに随意契約(不落随契)に移行することはできず、まず再入札を実施する手順が法令・規程上求められる。地方自治法施行令および各機関の入札規則では、再入札に参加できる者は原則として最初の入札の参加者に限定される。再入札での予定価格は最初の入札と同一が原則であり、再入札の段階で予定価格を変更することは当初の入札設計の妥当性に疑問を生じさせる。再入札も不調に終わった場合に初めて不落随契への移行が認められる手続き構造となっている。無応札を原因とする不調の場合は、再入札に参加できる者がいないという状況が生じるため、規程上の対応方針を事前に定めておく必要がある。
再入札の実施要件と予定価格の扱い
再入札では参加者に対して再度の価格検討機会を与えることが目的であり、最初の入札で全員が予定価格を超えていたケースでは、参加者が自社の積算を見直して予定価格内に収める応札を検討できる。ただし予定価格を変更せずに再入札を繰り返しても価格差が縮まらない場合は、発注条件・仕様・予定価格の設定自体に問題がある可能性がある。電子入札システムでは再入札の実施が画面操作上で完結するため、書面入札時代に比べて日程調整の負担が軽減されている。再入札の参加者数が当初と変わらない場合でも、応札価格の変化から市場の価格感覚を把握する手がかりを得ることができる。入札参加者が再入札の連絡を受け取れる状態にあることを確認してから再入札を実施することが、手続きの実効性を担保するうえで重要となる。
再入札後の手続き選択と不落随契への移行
再入札も不調に終わった時点で、発注機関は地方自治法施行令第167条の2第1項第8号に基づく不落随契に移行する権限を得る。再入札不調の時点で直ちに随意契約交渉を開始することは可能だが、交渉価格は予定価格の範囲内に限られる。再入札を経ての不落随契では、最初の入札で最低価格を提示した業者が交渉の優先対象となるため、発注機関はその業者の連絡先と価格交渉担当者を確保したうえで手続きを進めることが一般的な実務対応となる。再入札から不落随契への移行を迅速に行うためには、各機関の入札規則に手続きの時系列と必要書類を明示しておくことが事務の滞りを防ぐ基盤となる。再入札の実施回数は原則として1回とする発注機関が多いが、規程によっては2回以上の再入札を認める場合もある。
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