教育費とは、目的別歳出の区分の一つで、学校教育(小・中・高・特別支援学校等)・社会教育(図書館・公民館・スポーツ施設等)・教育行政に充てられる経費の総称であり、教職員の人件費・学校施設の整備費が主体となる大規模な歳出区分である。
教育費は教育委員会が所管する各種施策の経費を集めた目的別歳出の区分であり、教育総務費・小学校費・中学校費・高等学校費(都道府県・政令市等)・特別支援学校費・社会教育費・保健体育費等の細区分から構成される。義務教育(小中学校)の教職員の給与・手当は義務教育費国庫負担法に基づいて都道府県が負担し、市区町村は学校施設の整備・維持管理費・学校教育にかかる物件費等を負担する費用分担構造となっている。高等学校・特別支援学校は都道府県・指定都市が教職員人件費を含む経費を全額負担する。
学校施設(校舎・体育館・プール等)の整備は投資的経費(普通建設事業費)として教育費に計上される。施設の老朽化対応・大規模改修・耐震化・空調設備の設置等の需要が全国的に継続しており、学校施設整備に係る教育費の投資的経費部分が中長期的な財政課題となっている。
義務教育の費用負担構造
義務教育費国庫負担制度により都道府県が負担する教職員人件費の3分の1を国が負担するため、都道府県の教育費の中で国庫負担金の占める割合が大きい。市区町村の教育費は学校の維持管理・給食・教材等の物件費が中心で、都道府県より規模が小さいが学校施設整備の投資的経費が発生する年度には大きく増加する。学校給食費の公会計化(学校給食費を自治体が直接収受・管理する方式)を採用した自治体では、給食食材費・調理委託費等が教育費に計上されるため、公会計化に伴い教育費の規模が増加する。
少子化と施設再編
児童生徒数の減少に伴う学校の統廃合は教育費の構造に変化をもたらす。統廃合によって教職員の削減・施設の集約が可能となる一方、統廃合に際して新築・改修費用(投資的経費)が一時的に増加する。廃校施設の跡地活用も財政課題の一つとなる。財政担当者は長期的な児童生徒数の推計を基に教育費の中期見通しを作成し、学校施設の老朽化更新計画と学校再配置計画を財政計画に反映することが必要となる。
GIGAスクール構想と教育費
GIGAスクール構想(2019〜)により小中学校の児童生徒1人1台の端末整備が進められ、教育費に端末購入費・ネットワーク整備費が計上された。整備完了後は端末の更新(約5年ごと)・クラウドサービスの利用料・ICT支援員の配置費等が継続的な教育費として計上される。財政担当者は端末更新時期を見越した財政計画を立て、国の補助金動向(GIGAスクール端末更新補助等)を注視しながら教育費のICT経費の中期見通しを管理することが必要となる。
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