特別支援学校
読み:とくべつしえんがっこう
特別支援学校とは、視覚障害・聴覚障害・知的障害・肢体不自由・病弱の児童生徒を対象として専門的な教育を行う学校教育法上の学校で、都道府県が設置義務を持ち個別の教育支援計画に基づいた指導を行う。
定義と設置根拠
特別支援学校は学校教育法第72条に基づき、視覚障害・聴覚障害・知的障害・肢体不自由・病弱(身体虚弱を含む)のある児童生徒に対して、幼稚園・小学校・中学校・高校に準ずる教育とその障害に起因する困難を克服し自立を図るための教育を行う学校である。設置は都道府県が義務(同法第80条)を負い、学校教育法の「学校」として学齢の障害児の教育機会保障の中核を担う。2007年の学校教育法改正以前は障害種別ごとに「盲学校・聾学校・養護学校」と呼ばれていたが、一元化されて「特別支援学校」に統一された。
教育課程と個別支援計画
特別支援学校では個々の障害の程度・教育ニーズに応じた個別の教育支援計画・個別の指導計画を作成することが義務付けられており(学習指導要領)、多様な支援ニーズに対応した個別最適な学びが基本とされている。特別支援学校の教育課程には各教科・道徳・外国語活動・総合的な学習の時間・特別活動に加え、自立活動(障害による学習上・生活上の困難を改善・克服するための指導領域)が設けられている。寄宿舎を設置して遠距離通学が困難な児童生徒の就寝・生活指導を行う機能も有する特別支援学校もある。
センター的機能
特別支援学校は近隣の小・中学校や保育所等に対して、障害のある子どもの教育に関する専門的な支援(巡回相談・研修・情報提供等)を行うセンター的機能を担うことが文部科学省の施策として推進されている。特別支援学校の専門性(学校内の特別支援教育コーディネーター・特殊教育専門家等)を地域全体のインクルーシブ教育推進のリソースとして活用する体制の整備が各都道府県の重要政策課題となっている。市区町村教育委員会との連携は就学先決定・支援計画の引き継ぎ等において常時必要とされる。
就学先決定プロセス
障害のある子どもの就学先(特別支援学校・特別支援学級・通常学級)は本人・保護者の意向を最大限尊重した上で、教育委員会が専門家委員会の意見・本人・保護者・学校等の関係者との合意形成を経て決定する(就学先決定ガイドライン)。就学先の変更(通常学級から特別支援学級・または逆方向)も保護者の申し出・教育委員会の判断により随時可能であり、フレキシブルな対応が現行制度では求められる。インクルーシブ教育の推進方針から、可能な限り通常の学校・学級での学びを保障しながら必要な支援を提供する方向性が国際基準(国連障害者権利条約等)においても重視されている。
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