児童福祉法
読み:じどうふくしほう
児童福祉法とは、保育所・児童養護施設・障害児支援・児童虐待防止・里親制度等の根拠規定を含む総合的な児童施策の根拠法で、すべての児童の福祉保障を基本理念とする。
制定経緯と目的
児童福祉法(昭和22年法律第164号)は戦後の孤児・浮浪児問題への対応を契機として制定された児童福祉の基本法である。制定当初は要保護児童の保護を中心としていたが、1997年改正(保育所の措置から利用契約制への転換)・2004年改正(児童虐待防止強化)・2016年改正(子どもの権利の明確化・社会的養護の充実)・2022年改正(一時保護強化・こどもの意見聴取義務化等)など繰り返し改正が重ねられ、現代の子ども施策の基本法として機能している。
主要な規定内容
児童福祉法の主要規定として、保育所・認定こども園・幼稚園等の利用手続き(保育の必要性認定・入所調整)、児童養護施設・乳児院・母子生活支援施設等の社会的養護施設の設置・運営基準、障害児通所支援(放課後等デイサービス・児童発達支援等)・障害児入所施設の給付・指定、里親・ファミリーホームの認定・支援、要保護児童対策地域協議会の設置・運営等がある。保育所の設置認可・指導監督(確認・改善命令・指定取消等)は都道府県・市区町村の重要な行政権限として機能している。
市区町村の役割
市区町村は児童福祉法に基づいて保育所等の利用調整・入所決定・給付費の支払い・要保護児童の通報受理・関係機関との連携等の多様な業務を担う。要保護児童対策地域協議会(要対協)は市区町村が設置し、虐待を受けた子ども・非行児童等への対応において関係機関(学校・警察・医療機関・児童相談所等)の情報共有と役割分担を調整する地域の中核的仕組みとして機能している。2022年改正により子ども家庭センターの設置・一時保護の司法審査・こどもの意見表明機会の確保等が法定化され、市区町村の体制強化が求められている。
保育施策との関係
保育所・認定こども園・小規模保育事業等の施設型給付・地域型保育給付は子ども・子育て支援法と連動して市区町村が実施する。待機児童の解消・保育の質確保・保育士確保は都市部を中心とした継続的課題であり、市区町村は子ども・子育て支援事業計画において必要な保育量・整備目標を定め、施設整備補助・運営費補助・保育士確保策(宿舎借り上げ補助等)を組み合わせた対策を推進している。こども誰でも通園制度(2024年試行・2026年本格実施予定)の導入は全ての子どもへの保育アクセス確保という新たな施策展開をもたらしている。
参考情報(外部リンク)
ご意見箱(匿名で投稿できます)