一時保護とは、虐待・非行・家出・保護者の不在等により安全の確保または緊急の保護が必要な児童を児童相談所が一時的に保護する措置であり、子どもの安全確保のための最初の緊急対応手段である。
定義と法的根拠
一時保護(いちじほご)は児童福祉法第33条に基づき児童相談所長(または都道府県知事)が必要と認めた場合に子どもを一時的に保護下に置く措置である。虐待(身体的・性的・心理的・ネグレクト)・非行・家出・保護者の急病・家庭崩壊等の緊急事態において、子どもの安全を確保するとともに子どもの心身の状況・家庭環境を調査・アセスメントするための時間を確保する目的で行われる。一時保護は原則2か月以内(延長には親権者の同意または家庭裁判所の審判が必要)とされている。
一時保護の手続き
一時保護は児童相談所が保護者の同意なしに職権で行うことができる(強制的一時保護)。警察からの通告・学校・保育所・市区町村等からの通報・近隣住民の通報等を受けて児童相談所が安全確認を行い、一時保護が必要と判断した場合に実施する。一時保護所(児童相談所に併設または別置)での保護が基本だが、里親家庭・乳児院・児童養護施設等への委託一時保護も行われる。一時保護中は子どもの状況把握・保護者への指導・家庭再統合または施設入所の方針決定が並行して進められる。
市区町村の役割
一時保護は都道府県・指定都市の児童相談所が主体となって実施するが、市区町村は虐待通報の受付・初期対応・安全確認において重要な役割を担う。市区町村の子ども家庭支援部門(子ども家庭総合支援拠点等)と児童相談所の緊密な連携が、虐待の早期発見と適時の一時保護の実施に直結する。一時保護解除後の家庭復帰支援においても市区町村の関与が継続的な安全確保のために不可欠であり、児童相談所との情報共有と役割分担の明確化が子どもの安全を守る実務体制の根幹となる。
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