GIS(地理情報システム)とは、地図データと属性情報をコンピュータで統合的に管理・分析・表示するシステムの総称であり、自治体では土地利用管理・固定資産課税・上下水道管理・防災ハザードマップ作成等の多岐にわたる業務で活用される。
GIS(Geographic Information System:地理情報システム)は、位置に関する情報(経緯度・住所等)と、その位置に付属する属性情報(土地の地目・建物の用途・避難場所の収容人数等)を一体的に管理・分析するシステムである。地図と数値データを組み合わせることで、視覚的な空間分析・重ね合わせ表示・範囲検索が可能になる。自治体の業務では「庁内GIS」として全庁共通の地図基盤を整備し、各部署がそれぞれのレイヤー(道路・用途地域・避難場所等)を重ねて利用する形態が一般的である。
自治体業務における主な活用領域
①都市計画・土地利用管理: 用途地域・地区計画の区域設定・変更、土地区画整理の進捗管理に使われる。②固定資産課税: 土地・家屋の課税台帳と地図を連動させた固定資産GISが課税管理の中核をなす。③上下水道管理: 埋設管路・マンホール等の施設台帳を地図上で管理し、工事・修繕の位置確認に使う。④防災・ハザードマップ: 洪水浸水想定区域・土砂災害警戒区域・避難場所等を重ね合わせて住民向けハザードマップを作成・公開する。
オープンデータとしてのGISデータ
国土交通省が整備する「G空間情報センター」では、国・自治体が保有するGISデータをオープンデータとして提供している。自治体が公開するハザードマップデータ・都市計画データは、住民・民間事業者が利活用できるオープンデータとして提供されることが増えている。
標準化対応とデータ整備
自治体の標準準拠システムへの移行においてもGISデータ連携の仕様整備が進んでいる。ただし庁内のGISデータは整備コストが高く、更新頻度・精度の維持が現場の負担となっている場合がある。特に地番・家屋番号データは年々変更が生じるため、定期的な更新作業が不可欠である。
都市OSとの関係
スマートシティの文脈では「都市OS」(都市データ連携基盤)と呼ばれるプラットフォームにGISデータを組み込む動きが広がっている。都市OSは交通・エネルギー・防災・環境等の各種データをGIS上で一元管理・分析することで、都市の課題解決や住民サービス向上を図る仕組みである。デジタル田園都市国家構想交付金では都市OSの整備を支援するメニューが設けられている。
地番・家屋番号データは年々変更が生じるため、法務局や固定資産担当課のデータと連動した定期的な更新作業が不可欠である。GISデータの整備・更新には専門知識が必要なため、外部委託と庁内育成を組み合わせた体制整備が課題となる。
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