土砂災害警戒区域とは、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(土砂災害防止法)第7条に基づき都道府県知事が指定する区域で、土石流・地すべり・急傾斜地崩壊のおそれがある区域に指定され、ハザードマップへの掲載が義務付けられる。
土砂災害防止法(平成12年法律第57号)は土砂災害警戒区域(イエローゾーン)と土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の2段階を設けている。イエローゾーンでは居住者への避難訓練・避難体制の整備が求められ、市区町村はハザードマップに表示して住民周知を行う義務がある(同法第8条第3項)。レッドゾーン(特別警戒区域・第9条)では宅地開発・建築行為に制限が加わり、特定の開発行為は都道府県知事の許可が必要となる。
指定の手続きと告示
都道府県知事は基礎調査(土砂の移動実態・傾斜・土質等の現地調査)を行い、一定の基準(急傾斜地の崩壊による土砂が到達する区域等)に該当する区域を指定し告示する(土砂災害防止法第7条第4項)。指定区域の情報は国土交通省のGISシステム(ハザードマップポータルサイト)で公開されており、住民・事業者が自らの所在地のリスクを確認できる。区域指定後に売買される土地・建物については、不動産取引に際して売主・仲介業者が区域指定の有無を説明する義務がある(土砂災害防止法第47条・宅建業法第35条の重要事項説明)。
市区町村の義務
土砂災害警戒区域の指定を受けた市区町村(土砂災害防止法第7条の2)は住民への情報提供・避難体制の整備を行う義務を負う。大雨・台風時の土砂災害警戒情報(都道府県・気象庁が共同で発表)を受け、警戒区域内の居住者への避難指示・避難勧告(現行は「避難指示」に統合)の発令基準を地域防災計画に明記しておくことが、迅速な住民避難の実現に不可欠だ。
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