警察費とは、目的別歳出の区分の一つで、都道府県警察の運営に要する経費(警察官の人件費・警察施設・装備品・科学捜査機器等)の総称であり、警察が都道府県の所管機関であるため市区町村の歳出には計上されない区分である。
警察費は都道府県のみが計上する目的別歳出の区分である。警察法に基づき都道府県に設置される都道府県警察の運営に必要な経費であり、警察官の給与・各種手当(特殊勤務手当・夜間勤務手当等)・共済費・退職手当(人件費)・警察署・交番・駐在所の建設・維持管理費・パトカー・白バイ等の車両費・通信指令システム・無線機等の通信機器費・科学捜査機器費・警察学校の運営費・交通安全施設(信号機・道路標識等の整備は含まれる場合がある)等が含まれる。
市区町村は警察を設置・運営する権限を持たないため、警察費は市区町村の歳出区分には存在しない。日本の警察制度は都道府県警察を基本単位として組織されており、国家公安委員会・警察庁が制度の指針・基準を定め都道府県警察がその運用を担う二層構造をとっている。都道府県の歳出の中で警察費は民生費・土木費・教育費と並んで大きな規模を持つ区分となっており、都道府県財政の分析において重要な位置を占める。
国庫負担・委託費との関係
警察費には国が費用の一部を負担する制度があり、警察庁から都道府県警察への装備品の無償貸与・委託費等が計上される。広域捜査・テロ対策・サイバー犯罪対策等の分野では国の関与が強く、国庫補助事業として装備整備等が実施される場合がある。都道府県の自主財源による警察費の規模は地域の人口・面積・治安状況・管轄エリアの特性等によって差がある。
交通安全施設との役割分担
交通安全対策は警察費(交通指導取締り・信号機の制御管理等)と土木費(道路安全施設整備・交通安全施設の設置等)が連動する分野である。信号機の設置・改修は都道府県警察が所管するため都道府県の警察費として計上される一方、道路線形・歩道整備等の物理的な交通安全施設整備は土木費として計上される。都道府県の財政分析においても両費目の連動を理解して計画的に取り組む視点が必要となる。
警察予算の決定プロセス
都道府県の警察費は警察庁が示す基準・指針に基づいて都道府県が要求額を算定し、都道府県知事部局の財政担当部門との調整を経て予算計上される。警察は国家公安委員会・警察庁の指示のもとに活動する組織であるため、都道府県知事が独自に警察費の水準を大幅に変更することは難しい。財政担当者は警察費の要求内容(人件費・装備品費・施設整備費等)を確認し、財政計画との整合を図る調整業務を担うことになる。
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