介護保険法

読み:かいごほけんほう

介護保険法とは、加齢に伴う心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となった者に介護サービスを給付する制度の根拠法で、市区町村を保険者として2000年に施行された。

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制定経緯と

介護保険法(平成9年法律第123号)は2000年4月に施行された介護保険制度の根拠法であり、高齢者の介護を社会全体で支える仕組みとして設計された。制度創設以前は老人福祉法に基づく措置制度によって行政が介護サービスを提供していたが、介護保険制度への移行によってサービス利用者の選択権の拡大・民間サービス事業者の参入・ケアマネジメントの導入等が実現した。5年ごとに制度の見直しが行われており、地域包括ケアシステムの構築・介護予防の強化・認知症施策の推進等が順次制度化されている。

被保険者と保険給付

介護保険の被保険者は第1号被保険者(65歳以上)と第2号被保険者(40歳以上65歳未満の医療保険加入者)に区分される。第1号被保険者は要介護・要支援状態であれば原因を問わず給付を受けられるが、第2号被保険者は特定疾病(脳血管疾患・末期がん・関リウマチ等16疾病)が原因の場合に限り給付される。介護給付(要介護1〜5)と予防給付(要支援1〜2)に区分され、利用者は施設サービス・在宅サービス・地域密着型サービスからサービス計画(ケアプラン)に基づいてサービスを選択する。

市区町村の役割

市区町村は介護保険の保険者として、①要介護認定・要支援認定の実施、②保険給付(介護給付・予防給付)の審査・支払い、③第1号被保険者の保険料賦課・徴収、④介護保険事業計画の策定、⑤地域支援事業の実施(包括的支援事業・任意事業等)を担う。要介護認定は介護認定審査会(医師・看護師・社会福祉士等の合議体)が主治医意見書・認定調査票に基づいて行うものであり、公正・迅速な審査が市区町村の重要業務となっている。介護保険事業計画は3年ごとに改定が義務付けられており、将来の介護ニーズ推計に基づく介護保険施設の整備目標・保険料水準の設定等を定める。

地域包括ケアシステムと地域支援事業

2012年改正以降、住み慣れた地域で医療・介護・介護予防・住まい・生活支援が包括的に確保される「地域包括ケアシステム」の構築が制度の重要目標として位置付けられた。地域包括支援センターは地域包括ケアの中核拠点として総合相談・権利擁護・包括的継続的ケアマネジメント・介護予防ケアマネジメントを担う。地域支援事業(介護予防・日常生活支援総合事業等)は市区町村が地域の実情に応じて設計できる柔軟な仕組みであり、住民主体の互助活動・NPO・民間サービス等との連携による多様な介護予防・生活支援サービスの整備が進められている。

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