予算査定

読み:よさんさてい

予算査定とは、財政担当課が各部局・担当課の予算要求内容を審査し、財源規模に照らして要求額を調整・削減する作業である。査定の結果は内示として各部局に伝えられ、復活折衝を経て予算案が確定する。

この説明はいかがですか?

自治体予算編成では、財政課・財政局等の財政担当課が調整役となる。各部局は概算要求書を提出し、財政担当課との「査定ヒアリング」を経て要求内容を審査される。査定は財源の制約のなかで事業の必要性・緊急性・優先度を判断する作業であり、財政担当課と事業担当課(原課)の折衝が伴う。査定の基本姿勢は自治体ごとに異なり、「シーリング(要求上限の設定)」を設ける自治体や個別審査を重視する自治体がある。

査定の基本的な手順

①各部局が予算要求書(積算根拠資料を含む)を財政担当課に提出する。②財政担当課は首長・副首長・財政担当部局長の方針を踏まえ、事業の必要性・緊急性・費用対効果を審査する。③査定結果を各部局に内示し、部局からの復活折衝を受け付ける。④最終的に首長が予算案を決定し、議会に提出する。査定ヒアリングでは原課が事業の必要性・積算根拠を説明し、財政担当課が質問・確認を行う。

査定の判断軸

財政担当課が用いる判断軸として、①義務的経費(法令上必ず支出しなければならない経費)か裁量的経費か、②継続事業(既存施設の維持管理等)か新規事業か、③国・都道府県の補助金・交付金の確保見通し、④前年度執行率と不用額の規模がある。新規事業は特に厳しく審査され、事業的・財源内訳・終期設定の明確化が必要となる。義務的経費であっても積算の妥当性を確認するため、単価・数量・算出方法の根拠提示が必要となる。

財源不足時の対応

税収の落ち込みや社会保障費の増加等により財政収支が厳しい年度の査定では、経常的経費に一定率のマイナスシーリングを設けたり、新規事業採択の凍結等の対応がとられることがある。査定段階で財源手当てができない場合は翌年度以降への先送り・事業規模の縮小・財政調整基金の取り崩し等が検討される。

シーリング設定による規律

財政規律の確保のため、概算要求の段階で前年度予算額の一定割合(例: 95%・98%等)を上限として設定する「シーリング(要求上限)」を設ける自治体がある。シーリングを設けることで財政担当課の査定負担を軽減しつつ、各課に財源約への意識を促す効果がある。ただしシーリングが硬直化すると真に必要な新規事業への財源配分が困難になる側面もある。

査定結果の文書化・記録保存も財政担当課の業務に含まれる。査定の経緯・判断根拠を記録しておくことは、翌年度以降の予算調整や議会からの問い合わせへの対応に役立つ。

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