繰越金とは、前年度の決算において歳入歳出の差額(剰余金)として生じた余剰資金のうち、翌年度の歳入予算に繰り越して計上される金額のことである。
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地方自治法第233条の2は「普通地方公共団体は、(中略)前年度の繰越金は、全部これを翌年度の歳入に編入しなければならない」と定める。繰越金の主な財源は①前年度の歳入が見込みを上回った場合の余剰、②歳出が計画を下回った場合の執行残(不用額)、③明許繰越・事故繰越等に伴う歳出の翌年度繰越しに対応する財源確保分等である。前年度決算後に確定し、補正予算や翌年度の歳入に計上される。
繰越金の活用と財政健全化
繰越金が大きい場合は財政余力の存在を示し、財政調整基金への積立や債務の繰上償還等に充てることで財政健全化に活用できる。一方、繰越金が慢性的に少額または赤字になる場合は財政悪化のシグナルであり、実質赤字比率の悪化として財政健全化法上の問題につながる。当初予算における繰越金の計上見込み額の設定は、翌年度の財政フレーム設計に直接影響するため、決算見込みの精度向上が重要である。
繰越金と財政調整基金の関係
決算剰余金(繰越金の原資)のうち一定額以上は財政調整基金(地方財政法第7条)に積み立てる義務がある(剰余金の2分の1以上を積み立てるか、または翌年度の公債費の繰上償還の財源に充てることが地方財政法上の要請)。財政調整基金は経済不況・自然災害等の不測の事態に備えるいわゆる「貯金」であり、繰越金の多寡が基金の充実度にも影響する。
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