基金とは、地方自治法第241条に基づき自治体が特定の目的のために積み立てる資金または特定の資産を管理する制度で、財政調整基金・公共施設整備基金・減債基金等の類型がある。
基金は①積立基金(財政調整のために年度余剰金を積み立てる等)と②定額基金(特定の資産を永続的に運用する・奨学金基金等)に大別される。財政調整基金は年度間の財源の不均衡を調整するための積立金で、景気悪化や大規模災害時の緊急財源として機能する。標準財政規模の10〜20%程度の残高を維持することが望ましいとされているが、明確な法定基準はなく自治体の財政規律の表れとして注目される。減債基金は地方債の計画的な償還に備えて積み立てる基金で、積立義務は地方財政法で定められていない(任意積立)が、財政健全化の観点から積立が推奨されている。
基金の運用と取崩し
積立基金は年度末の余剰金(実質収支の黒字額)の一部を積み立てる議会議決(補正予算)で増やし、財源不足時に取崩す議会議決(補正予算)で減らす。基金残高が過大(「基金隠し」と批判される場合)であっても過少(財政危機への備え不足)であっても問題とされうるため、基金の積立方針・取崩し基準を財政規律の観点から明文化しておくことが実務上の安定運営につながる。基金の運用(預金・債券購入等)で得られた運用益は雑収入として一般会計に計上するか、基金へ再積立する扱いが一般的だ。
ふるさと納税基金
ふるさと納税(寄附金)の収入を積み立てるために、ふるさと振興基金・定住促進基金等の名称で基金を設置する自治体が多い。ふるさと納税収入が変動しやすいことから、基金として積み立て毎年度の事業費に充当するサイクルにより安定的な財源活用が図られる。なお地方自治法第241条に基づく基金条例の設置・廃止は議会議決が必要であり、首長の専決事項ではない。
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