ふるさと納税とは、個人が任意の地方公共団体に対して行う寄附制度(地方税法第37条の2・第314条の7)であり、寄附額のうち2,000円を超える部分が所得税・個人住民税から控除され、返礼品を提供する仕組みを採る自治体が多く広く普及した。
平成20年度税制改正で創設された制度で、居住地以外の自治体へ「ふるさとへの思い・支援したい地域」を選んで寄附し、税額控除を受けられる。寄附額の上限(控除が全額受けられる上限)は寄附者の収入・家族構成により異なる。令和6年度の全国の受入額は約1兆円規模を超えており、財政力の弱い自治体の貴重な財源となっている一方、居住地の税収が流出するという批判もある。
控除の仕組み
寄附額から2,000円を引いた金額が①所得税(2,000円超分×所得税率)と②個人住民税(基本控除分:2,000円超分×10% +特例控除分:寄附者の個人住民税額の20%を上限)から控除される(地方税法第37条の2・第314条の7)。ワンストップ特例制度(地方税法第37条の2第2項)を利用すれば確定申告不要で住民税から全額控除される(給与所得者で寄附先5団体以内の場合)。
返礼品規制と総務省の基準
総務省は令和元年6月の法改正(地方税法等の改正)で、①返礼品は寄附額の30%以下の地場産品(調達費用)、②中間事業者(ポータルサイト等)への手数料等を含む経費合計が寄附額の50%以下とする基準を設けた。基準を守らない自治体は制度から除外(総務大臣が指定しない)されるが、指定除外後に是正して再指定を受けた例もある。
自治体の活用と課題
ふるさと納税収入は自治体の自主財源として活用でき、地域振興・観光・農林水産業支援等の財源に充てる自治体が多い。一方、競争激化による過剰な返礼品・中間手数料の増大(実質的な税収の減少)・コスト高騰等の課題があり、制度の持続可能性が議論されている。受入額上位の自治体では専従担当者・専用システムの整備・返礼品事業者との連携管理が実務の核となる。
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