こども家庭庁
読み:こどもかていちょう
こども家庭庁とは、2023年に設置された子ども政策を一元的に担う内閣府外局で、少子化対策・子育て支援・児童福祉・こどもの貧困対策等を総合的に推進する中央省庁である。
設置経緯と目的
こども家庭庁は「こども家庭庁設置法」(令和4年法律第75号)に基づき2023年4月に設置された内閣府外局である。設置の背景には少子化の加速・子育て環境の多様化・児童虐待件数の増加・こどもの貧困問題等の課題に対して、これまで厚生労働省・内閣府・文部科学省等に分散していた子ども政策の所管を一元化する必要性があった。こども基本法(令和4年法律第77号)に基づき「こどもまんなか」社会の実現を理念として、子どもの権利保障・ウェルビーイングの向上を政策の軸とする体制が整備された。
主要な所管事務
こども家庭庁の所管事務として、①少子化対策・子育て支援(保育所・認定こども園・子育て支援給付等)、②児童福祉・児童虐待防止(一時保護・里親・特別養子縁組等)、③こどもの貧困対策、④社会的養護(児童養護施設・里親等)、⑤障害児支援(障害児通所支援・障害児入所施設等)、⑥妊産婦・母子の健康(母子保健)等がある。なお学校教育関連は文部科学省の所管が維持されており、こども家庭庁との連携が課題となっている。
こどもDX・地方との連携
こども家庭庁はデジタル庁と連携して「こどもDX」(子育て関連手続きの電子化・情報連携の推進)を推進しており、出生・保育・教育に関連する行政手続きの一体的なデジタル化を目指している。地方自治体との関係では、保育・子育て支援・児童福祉の実施主体は市区町村であるため、国が法令・財政措置・基準設定を担い市区町村が実施するという役割分担のもとで政策が展開される。子ども・子育て支援事業計画(市区町村版・都道府県版)の策定・推進においてこども家庭庁が示す指針・基準への対応が市区町村担当者の重要な実務となっている。
こども基本法との関係
こども基本法は子どもの権利(生きる権利・育つ権利・守られる権利・参加する権利)を基本理念として明示し、こどもの意見表明・参加を政策形成に組み込むことを国・地方公共団体に義務付けている。市区町村はこどもの意見を反映した施策形成(こども計画の策定・こどもの声を聴く取組等)に取り組むことが求められており、従来のトップダウン型の子ども政策から子ども参加型への転換が政策的に推進されている。こども基本法はこども家庭庁設置と同時に施行されており、「こどもまんなか行動計画」の策定・毎年度の自己評価・改善のサイクルを国・地方が一体で実施する仕組みとなっている。
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