特別養子縁組とは、民法に基づき家庭裁判所の審判によって実親との法的な親子関係を断絶して養親子関係を成立させる縁組形態であり、子の福祉のために設けられた制度である。
定義と法的根拠
特別養子縁組(とくべつようしえんぐみ)は民法第817条の2〜11に規定された縁組形態であり、普通養子縁組と異なり実親との法的親子関係(相続権・扶養義務等)を消滅させ、養親と子の間に実子と同等の法的親子関係を成立させる。家庭裁判所が実親による養育が困難・不適当である場合に子の利益のために特に必要と認めたとき、検察官・養親候補者の請求に基づいて審判で成立する。養親の年齢(原則25歳以上)・子の年齢(原則15歳未満)・6か月以上の試験養育期間等の要件がある。
普通養子縁組との違い
特別養子縁組は普通養子縁組と以下の点で異なる。①実親との関係:特別養子縁組では実親子関係が消滅するが、普通養子縁組では実親子関係が存続する。②家庭裁判所の関与:特別養子縁組は家庭裁判所の審判が必要だが、普通養子縁組は届出のみで成立する。③年齢制限:特別養子縁組は原則15歳未満(2019年改正で15歳以上も対象に拡大)だが、普通養子縁組に年齢制限はない。④目的:特別養子縁組は子の福祉を最優先とし、養親の相続対策等の目的での利用は許容されない。
行政・支援機関の役割
特別養子縁組の成立には養親候補者のマッチング・研修・試験養育期間の支援において児童相談所・認定を受けた民間団体(あっせん機関)が重要な役割を担う。2017年の児童福祉法改正により民間あっせん機関への都道府県知事の許可制が導入され、悪質なあっせん業者の排除と支援の質向上が図られている。縁組成立後の養親家庭への継続的なアフターケア・子どもへのアイデンティティ支援(出自を知る権利への配慮等)も現代の里親・養子縁組支援の重要課題となっている。
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