不服申立て

読み:ふふくもうしたて

別名:行政不服申立て

不服申立てとは、行政不服申立法(平成26年法律第68号)に基づき、行政庁の処分または不作為に不服がある者が行政機関に審査を求める手続の総称で、審査請求・再調査の請求・再審査請求の3種がある。

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2016年4月1日施行の行政不服申立法(旧法を抜本改正)により、手続は原則として処分庁の最上級行政庁への審査請求に一本化された。旧制度の異議申立てを廃止し、審理員制度(同法第9条以下)を新設して中立的な審理を担保した。訴訟に比べ費用・時間の負担が軽く、行政の自己是正機能として位置付けられる。

3種の申立手段

審査請求(同法第2条)は最も一般的な手段で、処分庁の最上級行政庁または処分庁自身が審査庁となる。再調査の請求(第5条)は個別法が認める場合にのみ利用でき、処分庁自身が見直しを行う。再審査請求(第6条)は審査請求の裁決に不服がある場合に個別法が定める機関に申し立てる。処分の違法性に加え「不当性」も審査対象となる点が取消訴訟と異なる。 行政不服申立法(平成26年法律第68号)の施行により、旧制度の「異議申立て」は廃止され審査請求に一本化された。特定の法令(国税通則法など)が再調査の請求を認める場合は先に再調査の請求を経てから審査請求を行う「乗換え」も可能で、申立人が有利な経路を選択できる設計になっている。

申立期間と審理手続

審査請求の期間は処分を知った日の翌日から3か月以内(同法第18条第1)かつ処分日から1年以内(同条第2項)。審理員は審査庁の職員のうち処分に関与していない者から指定され(第9条)、主任審査官として事実認定・法令適用を主導する。 審査庁となる機関(通常は処分庁の上級行政庁)は、審理員から提出された審理員意見書を受けて行政不服審査会等への諮問を行い(同法第43条)、その答申を踏まえて裁決を下す。裁決の方式は「棄却・却下・取消し・変更・認容」の5種類で、裁決書の謄本は申立人・参加人に送付される(第51条)。審査請求から裁決まで法定期限はなく、実務上は数か月〜1年以上かかることが多い。

自治体処分への適用

生活保護法介護保険法障害者総合支援法等の社会保障分野では、申請却下・支給停止処分への審査請求が都道府県に集中する。自治体は行政不服申立法第82条が定める情報提供義務に基づき、処分通知書に審査請求先・申立期間を明記しなければならない。 情報提供義務(同法第82条)は、処分通知書に①審査庁となる機関名、②審査請求ができる旨、③審査請求期間の明示を義務付けており、記載漏れは申立期間の不進行(第18条第1項ただし書き)を招く。また、審査請求期間は「処分を知った日の翌日から3か月」だが、通知書に記載がない場合は「処分の日から1年」まで延長されるリスクがある。

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