取消訴訟

読み:とりけしそしょう

取消訴訟とは、行政事件訴訟法第3条第2項に基づき、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為の取消しを求める訴訟であり、行政訴訟の中で最も基本的な類型である。

この説明はいかがですか?

行政事件訴訟法(昭和37年法律第139号)は行政事件訴訟の類型を定め、取消訴訟はその中核に位置付けられる。取消判決が確定すると当該処分は遡及的に無効となる(遡及効・形成力)。原告適格は「法律上の利益を有する者」(同法第9条)に限定されており、判例は原告適格を逐次拡大・縮小する解釈を展開してきた。 出訴期間は①処分があったことを知った日から6か月、②処分の日から1年の不変期間(第14条)内に提起しなければならず、期間経過後は不可争力が確定する。

本案前の問題

取消訴訟の提起には処分性(処分または裁決であること)・原告適格・出訴期間・被告適格(行政庁の所属する国または公共団体)・管轄裁判所等の要件を満たす必要がある。処分性の判断は行政法上の最も重要な論点の一つであり、行政指導・事実行為等が処分性を認められるかについては最高裁判例が積み重ねられている。 審査請求前置主義(個別法が審査請求を経なければ訴訟を提起できないと定める場合)がある処分については、原則として審査請求の裁決を経た後でなければ取消訴訟を提起できない(同法第8条)。

自治体側の実務対応

自治体が被告となる取消訴訟は、許可取消し・業務停止・課税処分・建築確認不許可等について提起される例が多い。被告自治体は法務担当または顧問弁護士と連携し、処分の適法性を証明する証拠(処分根拠資料・聴聞記録・審査基準適合性等)を整理することが求められる。訴訟提起を受けた場合は速やかに弁護士への相談・委任を進め、第1回口頭弁論期日(通常提起後約2か月)に向けた答弁書の準備に取り掛かる必要がある。

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