随意契約の基準額

読み:ずいいけいやくきじゅんがく

随意契約の基準額とは、競争入札を経ずに随意契約を締結できる契約金額の上限で、地方自治法施行令別表第5が物品・工事・役務の種別ごとに金額を定める。

この説明はいかがですか?

随意契約の基準額とは、競争入札の手続きを省略して随意契約を締結できる金額の上限のことである。この基準額以下の契約については、2者以上からの見積徴取と合理的な理由があれば随意契約が認められる。

法令上の根拠と金額

地方自治法施行令第167条の2第1第1号は、「政令で定める場合」として少額随意契約の基準を規定しており、施行令別表第5で具体的な金額が定められている。2024年時点の基準額は、工事または製造の請負が250万円以下、物品の買い入れが160万円以下、物品の借り入れ・役務の提供等が80万円以下(これらは通常の場合であり、都道府県・政令市は組織規模に応じて上乗せされる場合がある)とされている。各団体はこれを上限として、財務規則等で独自の基準額(これ以下)を定めることができる。

基準額と競争性の確保

基準額以下の随意契約でも、複数業者からの見積徴取により価格の競争性を確保することが原則である。基準額内であることを理由に単独見積随意契約を常態化させることは、会計検査・監査において不当・不妥当と指摘される可能性がある。基準額を意図的に分割して個々の契約を基準額以下に収めようとする「契約分割」は、実質的に競争入札回避を図る行為として禁止されており、随意契約の根拠が認められない。基準額の遵守状況は定期的な内部監査の対象として設定し、随意契約の理由・業者選定根拠の記録を整備することが自治体内部統制の基本となる。

基準額超過時の随意契約

基準額を超えても随意契約が認められる例外事由として、①競争入札に付しても入札者がいない場合、②緊急の必要性がある場合、③特定業者でなければ契約の的を達せられない場合、④国・他の地方公共団体との契約等がある。これらの事由に該当する場合でも、随意契約理由書の作成・情報公開への対応・上司の決裁等の内部手続きを遵守することが法令遵守と財務の透明性確保に不可欠である。例外事由の判断は担当者の裁量に依存しやすいため、複数職員による合議と記録保管が事後の説明責任を果たす上で重要となる。 担当者は財務規則の基準額を常に把握し、契約ごとに競争入札の要否を判断することが適正執行の基本となる。基準額以下であっても、同種業務の累積発注額が実質的な競争排除と見なされる場合は会計検査・監査の指摘対象となるため、類似案件の発注実績を管理して発注方針の妥当性を確認する。基準額の改定があった場合は直ちに担当者全員に周知し、誤った方式での契約締結を防ぐ体制を整えることが所管部署の責務となる。

広告広告掲載欄

ご意見箱(匿名で投稿できます)

0 / 2000