地方公共団体情報システム機構とは、地方公共団体情報システム機構法(平成25年法律第29号)に基づき2014年(平成26年)4月に設立された国及び地方公共団体が共同して運営する法人で、住民基本台帳ネットワーク・LGWAN・公的個人認証サービス(JPKI)・個人番号カード(マイナンバーカード)の製造管理等、地方公共団体の情報システム共同基盤を一元的に運営する。略称はJ-LIS(Japan Agency for Local Authority Information Systems)。
設立前は財団法人地方自治情報センター(LASDEC)が住基ネット・LGWANの運営主体であり、機構はその業務と組織を引き継ぐ形で2014年に発足した。機構法第1条は、住民基本台帳法・電子署名に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律・マイナンバー法の規定による事務の処理と、地方公共団体の情報システム支援を目的として掲げる。設立当初は地方公共団体を構成員とする地方共同法人であったが、2021年(令和3年)9月のデジタル庁設置に伴う機構法改正により、国及び地方公共団体が共同して運営する法人へと改組された。主務大臣は総務大臣で、定款認可・報告徴収・立入検査等の監督権限を保有する。
四つの共同情報システム基盤
J-LISが運営する主な共同システム基盤は四つある。第一は住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)で、全国の市区町村・都道府県・国機関を専用回線で接続し、住民票コードを鍵に本人確認情報を全国照会できる仕組みである。第二は総合行政ネットワーク(LGWAN)で、インターネットから分離された地方公共団体専用の閉域行政ネットワークであり、文書管理・財務会計等の庁内基幹業務システムの通信基盤となる。第三は公的個人認証サービス(JPKI)で、マイナンバーカードのICチップに格納された電子証明書を用いた本人確認・電子署名の認証局を運営する。第四は個人番号カード(マイナンバーカード)の製造・発行管理で、市区町村からの委任を受けてカードを一元的に作成する。このほかコンビニ交付サービス・自治体中間サーバー基盤の運営も担う。
LASDECからの継承と2021年改組
J-LIS設立前の業務は財団法人地方自治情報センター(LASDEC: Local Authorities Systems Development Center)が担っており、J-LISは2014年(平成26年)4月の発足時にLASDECの業務と組織を引き継いだ。設立当初の組織形態は地方共同法人(地方公共団体が会員として構成)であったが、2021年(令和3年)9月にデジタル庁が設置されたことに伴い機構法が改正され、国及び地方公共団体が共同して運営する法人に改組された。この改組により国の関与が強化され、マイナンバーカードの普及・活用施策についてデジタル庁との連携が制度的に整備された。
市区町村との実務的接点
市区町村の情報担当課がJ-LISと関わる主な場面は以下のとおりである。①LGWANへの接続申請・変更手続き: J-LISへの接続申請によってLGWAN回線を利用し、接続構成の変更時には変更申請を行う。②住基ネットへの照会業務: 転入・転居届処理等においてLGWAN経由で住基ネットへ照会する。③マイナンバーカードの申請受付・交付: 市区町村はカード交付窓口として機能し、申請受付・暗証番号の設定・カード交付をJ-LISが管理するシステム上で行う。④コンビニ交付サービスへの加入: 住民票・印鑑登録証明書等のコンビニ発行を実施する自治体は、J-LISのコンビニ交付サービスへの接続契約を締結する。
参考情報(外部リンク)
ご意見箱(匿名で投稿できます)