落札者決定通知書とは、競争入札の開札後に落札者として決定した業者に対して発注機関が交付する書面であり、落札者の名称・落札金額・次の手続きへの案内等を記載して正式な契約手続きへの移行を通知するものである。
開札後、発注機関は最低価格の入札者(または総合評価で最高得点の入札者)を落札者として決定し、落札者決定通知書を交付する。通知書には落札者名・落札金額・工事または業務の名称・発注機関名・契約予定日・必要書類の提出期限等が記載される。落札者は通知書を受領した後、定められた期日までに契約書の取り交わし・請負代金内訳書の提出・請負保証の手続き等を完了させる義務を負う。
入札参加者のうち落札者以外の業者には、落札者の名称と落札金額が公開されるのが原則であるが、必ずしも落札決定通知書が全参加者に送付されるわけではなく、開札結果の公開方法は機関によって異なる。低入札価格調査の対象となった場合は調査完了まで落札者の決定が保留となり、落札者決定通知書の交付が通常より遅延する。落札者が辞退した場合や契約手続きを完了しなかった場合は、次順位の入札者への繰り上げ措置が取られることがある。
通知書受領後の手続き
落札者決定通知書を受領した業者は、所定の期日までに契約担当部門と打ち合わせを行い、契約書・請負代金内訳書・現場代理人届等の必要書類を準備する。契約書の記名・押印(または電子署名)が完了して初めて正式な契約関係が成立するため、落札者決定通知書はあくまで落札決定の通知であり、それ自体が契約の成立を意味するわけではない。指定された期日までに契約手続きを完了させない場合は、発注機関から再度の入札や指名停止等の措置を受ける場合がある。
電子入札システムでの運用
電子入札コアシステムを導入した機関では、落札者決定通知書も電子データとして交付され、業者はシステム上で受領確認を行う。システム上の受領確認が契約手続きの起点となるため、通知後の確認作業を遅延させないことが業者側の契約管理の基本となる。電子入札システムを導入していない機関では、郵送または持参による書面交付が一般的であり、受領確認の方法は機関の定めに従う。
契約保証の準備
落札者決定通知書を受領した段階から、契約保証の手続きも並行して進める必要がある。建設工事の場合は請負代金額の10分の1以上の契約保証金の納付または保証会社による保証が一般的であり、保証の方法と金額は契約書の条件として定められている。保証の準備に時間を要する場合があるため、契約締結期日から逆算した準備スケジュールを通知書受領時に確認することが契約手続きを期日内に完了させるうえで不可欠となる。工事の開始に際しては請負代金内訳書の承認を先に得ておく必要があり、提出遅延は工期の実質的な短縮につながるため、書類の準備は通知書受領直後から着手することが実務上の基本となる。
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