一時借入金

読み:いちじかりいれきん

一時借入金とは、地方自治法第235条の3に基づき、歳出予算内の支出に際して歳入が不足する場合に、同一年度内の返済を前提として一時的に借り入れる資金のことである。

この説明はいかがですか?

地方自治法第235条の3は「普通地方公共団体の長は、歳出予算内の支出をするため、一時借入金を借り入れることができる」と定める。一時借入金は当該年度の歳入をもって必ず返済しなければならず(同条第2)、地方債とは異なり翌年度以降への繰り越しは認められない。借入限度額は予算で定めなければならず(同条第1項)、また借入利子は歳出予算に計上される。

一時借入金が必要な局面

地方公共団体の歳入は税収の偏在(固定資産税の特定期間への集中等)や交付金等の収入時期の集中によって年度当初・中途に資金不足が生じることがある。また、大規模な普通建設事業の施工前払いや扶助費の前払い等で支出が先行する場合にも一時借入金が活用される。資金繰り計画(月次の収支見通し)を財政担当が管理し、必要な時期・金額の一時借入を銀行(指定金融機関等)に依頼する。

一時借入金と地方債の区別

一時借入金はあくまで「年度内返済」の短期借入であり、多年度にわたって元利を償還する地方債(地方自治法第230条)とは法的性格・手続が異なる。地方債には発行について議会の議決・都道府県知事等の許可または届出が必要だが、一時借入金は予算の定める限度額内であれば長の権限で随時借り入れ・返済ができる。一時借入金の残高は財政状況の観点から年度末にゼロとなることが原則である。

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