地方財政計画とは、地方財政法第7条に基づき総務大臣が毎年度策定する全国の地方公共団体の歳入・歳出の推計で、地方交付税の総額確保・地方債計画との整合など国・地方の財政運営のマクロ調整の根幹をなす。
地方財政計画は実際の市区町村予算の積み上げではなく、総務省が全国の地方公共団体の標準的な行政サービスを維持するために必要な歳出水準と確保できる歳入見込みを推計した計画であり、財源不足が生じる場合はその補填方法(普通交付税の増額・臨時財政対策債の発行等)も計上される。毎年1月頃に閣議に提出・決定され、同年度の地方交付税の総額・地方債計画の前提となる。国の予算・税制改正と連動して作成されるため、国の補助金の廃止・新設・単価変更が地方財政計画の歳出水準に反映され、それが地方交付税の単位費用(基準財政需要額の算定基礎)に影響する。
財源不足と臨時財政対策債
地方財政計画上の財源不足(歳出総額が歳入総額を上回る額)は、普通交付税の増額か国・地方が折半して赤字地方債(臨時財政対策債)を発行する形で処理される。臨時財政対策債は個々の自治体が発行する地方債だが、元利償還金の全額が後年度の基準財政需要額に算入される(事実上の交付税による補填)。令和5年度の地方財政計画では臨時財政対策債の発行抑制が明示されるなど、臨財債依存からの脱却が財政運営の方向性として示されている。
地方財政計画と市区町村予算との関係
地方財政計画は全国の集計ベースの推計であり、個々の自治体の予算を直接拘束するものではない。ただし地方交付税の総額・臨時財政対策債の発行可能額はこの計画を前提に算定されるため、計画の歳入水準が個々の市区町村の予算編成の財政見通し(特に交付税収入の見積もり)に強く影響する。自治体の予算担当者は毎年12月頃に示される「地方財政対策」(翌年度地方財政計画の概要)を注視して次年度の交付税収入を見込む。
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