子どもの貧困とは、貧困状態にある世帯に育つ子どもが経済的困窮のみならず教育・社会参加の機会の欠如にさらされる状態を指し、子どもの貧困対策推進法に基づく国・自治体の施策によって解消が図られる。
定義と現状
子どもの貧困は相対的貧困(等価可処分所得が中央値の半分未満の世帯)の状態にある世帯で育つ子どもの状況を指す。日本の子どもの相対的貧困率は約13〜14%(OECD加盟国中高水準)であり、ひとり親世帯では約50%超と際立って高い。経済的困窮が教育機会の格差・健康問題・孤立・自己肯定感の低下を引き起こし、貧困の世代間連鎖として次世代に受け継がれるリスクが深刻な社会問題として認識されている。子どもの貧困の実態把握と早期介入が行政の重要な実務課題となっている。
子どもの貧困対策推進法
子どもの貧困対策の推進に関する法律(2013年制定)は子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されないよう、教育・生活・保護者就労・経済的支援の4分野での施策を国・都道府県・市区町村が連携して実施することを義務付けている。国は子どもの貧困対策に関する大綱を策定し、自治体は子ども計画(こども計画)等に位置付けて実施計画を設ける。子どもの貧困率・大学進学率・就学援助率等の指標が政策目標の設定と進捗管理に活用される。
自治体の支援施策
市区町村が実施する子どもの貧困対策として以下が代表的である。①就学援助:学用品費・給食費・修学旅行費等の援助(小中学校)。②子ども食堂:無料・低価格で食事を提供し孤食を防ぐ地域の居場所。③学習支援:放課後学習・家庭学習支援ボランティア・個別学習塾補助。④生活困窮者自立支援:生活保護受給者・予備軍への就労支援・家計相談。⑤高等学校等進学支援:奨学金情報提供・授業料減免制度の案内。支援のすき間なく届けるアウトリーチと支援者の連携ネットワークの構築が実務課題となる。
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