地方消費税交付金とは、都道府県が消費税の一部として課税・徴収する地方消費税を清算した後、市区町村に人口・従業者数等の基準で交付する財源であり、社会保障財源の充実分を含む一般財源として機能する。
消費税率10%のうち2.2%相当が地方消費税として都道府県に帰属し(地方税法第72条の77)、都道府県間で清算(消費に相当する指標で按分)した後に市区町村へ交付金として配分される(同法第72条の116第2項)。令和元年10月の消費税率10%引上げに伴い社会保障財源化分が拡充され、市区町村への配分額が増加した。
配分の仕組み
都道府県はまず国から払い込まれた地方消費税を都道府県間で清算し、その後受け取った地方消費税の2分の1以上を市区町村に交付する義務を負う(地方税法第72条の116第2項)。市区町村への配分基準は人口(国勢調査)と従業者数(経済センサス等)の組み合わせで算定される。消費税収は景気変動に連動するため、景気後退期には交付金が減少し自治体財政に影響を与える。 令和元年度の消費税率引上げ分は社会保障の充実(子育て支援・医療・介護等)に充てることが法律で規定されており、使途の制限という点で純粋な一般財源とは性格が異なる。総務省指針では社会保障に係る費用の財源充当状況を「見える化」する開示が求められている。
普通交付税との連動
地方消費税交付金は基準財政収入額の算定において75%が算入され(地方税法第72条の117)、普通交付税の算定に影響する。交付金増が基準財政収入額増につながると普通交付税が減少する「連動減少」が生じるため、交付金増の実質的な財源増加効果は交付金増額分より小さくなる場合がある。財政力の弱い自治体が交付税の補完効果により交付金増の恩恵をより大きく受ける設計となっている。
交付時期と予算編成
地方消費税交付金は各年度4月・6月・9月・11月に都道府県から市区町村へ交付される(地方税法施行規則第8条の22)。交付時期と金額見通しを財政課・会計課が把握し、年度当初予算の見積もり精度を高めることが財政運営の基本だ。消費動向の変化による実績乖離への備えも予算編成上の重要な管理事項となる。
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