再生可能エネルギーとは、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマス等の自然界に繰り返し存在するエネルギー源から得られる電力・熱の総称であり、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)が導入支援の中核的制度である。
再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)は、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(平成23年法律第108号)により平成24年7月に開始され、令和2年改正でFIP制度(市場価格連動型プレミアム制度)が追加された。自治体が主体的に関与できる場面は主に2つあり、一つは再エネ設備を自ら整備・所有するケース(公共施設への太陽光パネル設置・小水力発電所の設置等)、もう一つは民間事業者の立地に関する許認可・条例規制を通じた間接関与のケースである。地方公共団体実行計画(温対法第21条)の区域施策編では再エネ導入量の目標(MW・GWh等)を設定し、年度ごとの進捗を追う体制が求められる。太陽光発電は農地転用規制(農地法・農振法)との関係で、農地への設置には都道府県農業委員会の許可または農振除外が必要となる場合があり、担当課との事前調整が事業化の前提となる。地域新電力(地元資本の電力小売事業者)の設立を通じてエネルギー収益を地域内に循環させる取り組みも、産業振興策との連動で注目されている。
公共施設への導入手法
公共施設への再エネ設備導入では、自己所有方式(補助金活用)・リース方式・PPA(Power Purchase Agreement、第三者所有・売電契約)方式の三つの調達モデルがある。PPA方式は初期投資ゼロで設備を設置できる一方、20年程度の長期契約となるため契約条件の精査と議会への説明が不可欠である。環境省のストレージパリティ達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業等の補助制度は毎年度公募されており、事業開始前に最新の補助要件を確認する。
地域資源の活用と条例の役割
山間部を抱える自治体では小水力・木質バイオマスが有望な地域資源である。小水力発電は農業用水路・河川等を活用する場合、水利権(河川法第23条)の取得または慣行水利権の調整が必要であり、農業団体・土地改良区との調整が事業化の鍵を握る。再エネ設備の景観・騒音・日照への影響を懸念する住民との合意形成を図るため、設備設置事業者に対して市区町村への事前届出や近隣住民との説明会開催を義務付ける条例を制定する自治体が増えている。
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