介護保険料とは、介護保険法に基づき被保険者が負担する保険料であり、65歳以上の第1号被保険者は市区町村が条例で定める保険料を、40〜64歳の第2号被保険者は医療保険の保険料に合算して納付する。
介護保険の財源は公費(国・都道府県・市区町村)と保険料で折半し、保険料負担は第1号被保険者と第2号被保険者の人口比率で按分される(介護保険法第124条・第125条)。第1号保険料は市区町村が3年ごとの介護保険事業計画に基づいて計算し(第129条)、所得段階別の保険料率を条例で定める(第130条)。第2号保険料は医療保険者(健保組合・協会けんぽ等)が徴収し介護給付費納付金として社会保険診療報酬支払基金に納付する。
第1号保険料の算定
第1号保険料の基準額は「3年間で見込まれる介護給付費の第1号被保険者負担分÷3年間の第1号被保険者数」で算定される。所得段階は厚生労働省の標準設定では9段階(低所得者軽減〜高所得者加算)だが、条例により段階数を増やす自治体も多い。令和6〜8年度の全国平均基準額は月額約6,225円(厚生労働省試算)で、第1期(平成12年度)の全国平均2,911円から約2倍に増加している。 収入の少ない第1号被保険者への軽減措置として、公費を財源とする「低所得者保険料軽減強化」が平成27年度から段階的に拡充されている(介護保険法第149条の2)。軽減後の保険料は市区町村から被保険者へ通知され、特別徴収(年金天引き)または普通徴収(口座振替・納付書)で徴収する。
滞納と給付制限
保険料を一定期間滞納した場合、給付の一時差止め(1年以上滞納。第67条)や高額介護サービス費の不支給・自己負担割合の引上げ(2年以上滞納。第69条)等の給付制限が課される。市区町村は滞納者に対して督促状・催告書の送付を行い、悪質な滞納には地方税滞納処分の例による強制徴収が可能だ(第144条)。
3年ごとの事業計画と保険料改定
介護保険事業計画は3年ごとに策定・改定し(第117条)、計画期間中の介護サービス必要量の見込みを基に保険料を設定する。見込みと実績が乖離した場合は準備基金(介護給付費準備基金)を活用して保険料の急激な上昇を抑制する仕組みがあるが、高齢化・介護需要増に伴う保険料の上昇傾向は中長期的な課題だ。
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