滞納処分とは、地方税等を滞納している者の財産を、裁判所の判決なしに行政が強制的に差し押さえ・換価し、滞納額に充てる自力執行制度のことである。
この説明はいかがですか?
地方税法第331条以下は、固定資産税・住民税等を滞納した場合の滞納処分(差押え・換価・充当)について規定する。裁判所の判決・命令を経ることなく行政が直接強制徴収できる点(行政上の強制執行の一形態)が民事上の強制執行と最大の違いであり、財産調査→差押え→換価(公売・取立て)→充当という手順で進む。差押え可能な財産は、預金・給与・不動産・動産等であり、生活保護費・最低生活費相当等の差押禁止財産は除かれる(地方税法第68条・民事執行法等)。
差押えの手続
差押えは差押調書の作成・送達(または差押え登記)により行われる。預金口座の差押えは最も迅速・確実な手段であり、金融機関への照会(預貯金調査)→差押通知→金融機関からの払込みという手順で執行される。不動産差押えは法務局への差押え登記申嘱(法務局に対する嘱託登記)が必要であり、その後の公売(入札・売却)を経て換価し滞納額に充当する。差押え後に分割納付の申出がなされた場合は、担保徴収または誓約書取得等を条件として換価を猶予することもある。
滞納処分における留意点
生活困窮者への差押えは社会問題化する場合があるため、徴収担当者は差押え前に支払い能力の確認・徴収猶予の適用可否・生活保護申請の誘導等を検討するべきである。差押禁止財産(生活保護費・最低生活維持費等)の誤差押えは違法であり、即座に解除する必要がある。また、財産調査(照会)への金融機関等の協力義務(地方税法第314条の11等)の範囲と手続を正確に把握した上で差押えを執行することが求められる。
あわせて読みたい
広告広告掲載欄
ご意見箱(匿名で投稿できます)