電子申請とは、行政手続きをインターネット等の電子手段で行うことを可能にする仕組みであり、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(デジタル手続法。令和元年)に基づき国・自治体の各種手続きのオンライン化が推進されている。
デジタル手続法(令和元年5月施行。情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律)は行政手続きのデジタル原則(オンライン化・ワンスオンリー・コネクテッド・ワンストップ)を定め、国・自治体の申請・届出・処分通知等の電子化を推進する。マイナンバーカードを活用したオンライン本人確認(マイナポータル・eLTAX等)と組み合わせることで、住民が窓口に行かずに手続きを完結できる環境整備が進んでいる。
電子申請の主要プラットフォーム
自治体向けの主要な電子申請システムは①LoGoフォーム・Graffer・LGWANを活用した申請基盤等(民間クラウドサービス)、②総務省が提供する「地方公共団体の電子申請・届出サービス(e-LGWAN)」、③マイナポータルの「ぴったりサービス」(子育て・介護・引越し等の手続きをマイナンバーカードで電子申請できるサービス)がある。自治体によって採用システムが異なり、複数のプラットフォームを使い分けているケースも多い。 電子申請の導入効果として①窓口受付時間の拡大(24時間受付可能)、②職員の入力作業の削減(紙申請の手入力が不要)、③申請データの管理・検索の効率化等が期待できる。一方、書面申請との二重対応コスト・電子署名の本人確認の確実性・高齢者等デジタルデバイドへの配慮が課題だ。
手続きの添付書類削減
デジタル手続法は「バックオフィス連携(行政機関間の情報連携)」により申請者が各種証明書(住民票・課税証明等)を添付する必要をなくす「添付書類の省略」を推進する(第11条)。マイナンバーを活用した情報連携(行政機関間のデータ連携)で、申請者が証明書を取得・添付する手間を省き手続きの簡素化を実現する。情報提供ネットワークシステム(マイナンバー法第19条)を通じた連携が法的基盤となる。
担当者の実務
電子申請の導入に当たっては①対象手続きの選定(件数・コスト・必要性の優先順位)、②フォーム設計(入力しやすさ・添付書類の明示)、③バックオフィス業務の対応フロー整備(受信後の担当者への割振り・結果通知の電子化)が必要だ。導入後はシステム障害時の代替手段と個人情報漏えいへの対応マニュアルを整備しておく。
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