水質汚濁防止法

読み:すいしつおだくぼうしほう

水質汚濁防止法とは、工場・事業場から公共用水域への排水を規制して水質汚濁を防止し、生活環境と人の健康を保護するために排水基準・届出・改善命令等を定める法律である。

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定義と概要

水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)は工場・事業場から公共用水域(河川・湖沼・沿岸海域等)に排出される廃水・汚水の水質基準を定め、事業者に排水基準の遵守・記録保存・届出等を義務付ける法律である。健康(カドミウム・シアン・有機リン等の有害物質)と生活環境項目(BOD・COD・SS等)の2種類の排水基準が定められており、都道府県知事は上乗せ基準の設定が可能である。地下水についても特定有害物質の排出・浸透を規制する規定が設けられている。

規制の仕組み

水質汚濁防止法の規制対象は汚水・廃液を排出する特定施設を有する工場・事業場であり、設置時の届出・構造等の変更届・廃止届が義務付けられる。都道府県知事(・政令市長・中核市長等)は工場等への立入検査・排水の測定・基準超過の場合の改善命令・排水の停止命令等の権限を持つ。水質事故(有害物質の流出等)発生時は事業者に通報義務が課されており、都道府県・市区町村・河川管理者等が連携して緊急対応にあたる。公共用水域の水質保全が規制制度全体の目的であり、未然防止と事故対応の両面が重要となる。

市区町村の役割

市区町村は水質汚濁防止法の直接の執行権限を持たない場合が多いが、農業用水路・地域の水路・下水道への排水に関する苦情対応・違反業者の都道府県への通報・水質モニタリング(公共用水域の水質測定)等において環境行政の一翼を担う。生活排水対策(合併処理浄化槽の普及促進・農業集落排水・生活雑排水の処理)は市区町村が主体的に推進する水環境保全の施策として重要であり、河川・湖沼の水質改善に直接寄与する。水環境の保全は市民の生活・健康・農業に直結する基本的な行政課題として位置付けられている。

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