浄化槽

読み:じょうかそう

浄化槽とは、浄化槽法(昭和58年法律第43号)に基づき、トイレの汚水および生活雑排水を微生物の働きで浄化して放流する排水処理設備であり、下水道が整備されていない区域で広く設置されている。

この説明はいかがですか?

下水道法に基づく公共下水道が整備されていない地域では浄化槽(または汲み取り式トイレ)による汚水処理が行われる。浄化槽には「合併処理浄化槽」(トイレ汚水と生活雑排水を合わせて処理)と「単独処理浄化槽」(トイレ汚水のみ処理。旧来のくみ取り改善型)があり、合併処理浄化槽の普及拡大が環境改善・水質保全の観点から国・自治体の重要施策となっている。

設置と維持管理の義務

浄化槽を設置する者は都道府県知事(政令市中核市は市長)に届出を行う義務がある(浄化槽法第5条)。設置工事は浄化槽工事業者(都道府県知事への届出制)が行い(第21条)、工事完了後には市区町村長への報告が必要だ(第5条第2)。設置後は浄化槽管理者(設置者・使用者)が①保守点検(浄化槽保守点検業者)、②清掃(市区町村長が許可した清掃業者)、③法定検査(都道府県知事が指定した検査機関)の実施義務を負う(第7条・第8条・第10条・第11条)。 法定検査には設置後の「7条検査」(設置後3か月〜8か月以内)と毎年度の「11条検査」があり、水質・外観・機能の状況を検査機関が確認する。検査結果が不適正だった場合は市区町村・都道府県が改善指導を行い、悪質な場合は使用停止命令(第27条)等を発動できる。

市区町村の公的関与

市区町村は浄化槽設置整備事業として①合併処理浄化槽の設置費補助(国庫補助と連携)、②「市町村設置型浄化槽」(市区町村が設置・管理し使用者から使用料を徴収)の選択が可能だ(第35条の2)。市町村設置型は個人の設置・管理負担を軽減し、維持管理の確実な実施(特に農村部)を実現する手法として活用されている。 単独処理浄化槽は環境負荷が高い(BOD除去率が低い)ため、浄化槽法は合併処理浄化槽への転換を義務付けている(第11条の2)が、費用負担が転換の障壁となっており、自治体の補助制度活用が普及拡大の鍵となっている。

下水道との役割分担

汚水処理の方法は「公共下水道」「農業集落排水」「浄化槽」の3方式がある。市区町村は汚水処理の整備状況・将来見通しに基づき「汚水処理施設の整備と管理の最適化計画」を策定し、下水道と浄化槽のいずれで対応するかを明確にする(国土交通省・農林水産省・環境省の連携通知)。

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