辞退届とは、競争入札の参加招請を受けた業者が入札書の提出を辞退する旨を発注機関に対して届け出る書面であり、指名競争入札においては指名通知書受領後に入札参加を取りやめる際の正式な手続き書類である。
競争入札に参加するために指名通知書を受け取った業者または入札公告への参加表明を行った業者が、その後に入札への参加を取りやめる場合は、辞退届を定められた期日までに発注機関に提出する。辞退届の提出は入札参加を取りやめることの正式な意思表示であり、書面での届け出を省いたまま入札書を提出しないという不参加は、発注機関の記録上の扱いが辞退届提出と異なる場合がある。
辞退届には案件名・業者名・代表者名・辞退の理由・届出日等が記載される。辞退の理由は「資材調達の見通しが立たない」「技術者が確保できない」「受注残が多い」等が一般的であり、発注機関は辞退理由を集計して今後の入札設計の参考とする場合がある。辞退届は入札書の提出期限前に提出することが原則であり、期限を過ぎた辞退は受理されない。
辞退の影響と頻度管理
一度応札した後は入札書の内容を取り下げることができないため、参加・不参加の判断は入札書の提出前に確定させる必要がある。指名競争入札において同一機関で短期間に辞退を繰り返した場合、発注機関が業者の受注意欲を考慮して次回以降の指名を行わないとする判断につながる場合がある。指名通知書を受け取りながら辞退する行為は業者の権利として認められているが、辞退が続くと発注機関との関係に影響することを業者側は認識しておく必要がある。
電子入札での辞退手続き
電子入札コアシステムでは、辞退届の提出もシステム上で完結させる機能が設けられている。システム上での辞退は操作の記録が残るため、書面提出に比べて記録の確実性が高い。提出期限を確認したうえで、システムの操作誤りがないよう手順を確認してから辞退の登録を行うことが業者側の実務上の基本となる。電子入札において辞退届を提出しないまま入札書を送信しない場合は、システム上の記録が入札不参加として残るため、正式な辞退届の提出が推奨される。
辞退届の様式と提出方法
辞退届の様式は発注機関が定めた書式を使用するのが原則であり、入札公告や指名通知書に様式が添付されることも多い。様式が指定されていない場合でも、案件名・業者名・代表者名・辞退の理由・届出日を明記した書面を提出するのが一般的な実務となる。発注機関によっては様式をウェブサイトで公開しているため、事前に入手して必要事項を記入したうえで保管しておくことで、緊急の辞退が必要になった際に速やかに対応できる体制を整えることが業者側の実務管理の基本となる。
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