部分完成払

読み:ぶぶんかんせいばらい

部分完成払とは、工事の特定部分が完成した時点でその部分に相当する代金を支払う制度で、完成払を原則とする地方自治法の例外として大規模工事の受注者の資金負担を軽減する。

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部分完成払とは、大規模工事において工事的物の特定部分が完成した段階で発注機関がその部分相当の代金を支払う制度である。長期工事における受注者の資金繰り改善を目的とし、地方自治法施行令が根拠規定を置く。

制度の趣旨

公共工事の代金は工事完成・引渡しを条件とする完成払が原則だが(地方自治法第234条の3)、大規模工事では完成まで長期間を要するため受注者の資金調達負担が過大になる。部分完成払はこの問題を緩和するため、工事の特定部分(橋台・躯体等)が完成し発注機関の中間検査に合格した時点でその部分の代金を支払う制度である。地方自治法施行令第167条の3は、工事完成前であっても完成した部分に限り代金の支払が可能であると規定し、部分完成払の法的根拠を与えている。受注者の財務体力を問わず大型工事を発注できるという発注機関側の利点もある。

対象となる工事と条件

部分完成払を適用するためには、①工事の目的物が可分であること(特定の部分を独立した完成物として評価できること)、②発注機関が中間検査を行い当該部分の完成・品質を確認すること、③契約書または特記仕様書に部分完成払の適用を明記することが必要である。橋梁・ダム・大規模建築物など工種が明確に区分される工事で採用されることが多い。部分払の対象となった工事部分については最終精算で重複計上がないよう管理する必要がある。

出来高払との違い

部分完成払は工事の「完成した部分」を単位として支払うのに対し、出来高払は工事進捗率(出来高割合)に応じて支払う点が異なる。出来高払では完成に至っていない工事中の状態でも支払が可能だが、部分完成払では当該部分の完成と検査合格が条件となる。部分完成払は出来高払に比べて支払条件の確実性が高い反面、発注機関の管理コスト(中間検査の実施)が増加する。両制度の中間的形態として、出来高確認書の添付による中間前払金制度がある。部分完成払を採用する場合は、契約書に対象となる完成部分・検査方法・支払条件を明確に記載し、運用の根拠を書面化しておく。中間検査の記録(検査調書・写真)は最終完成検査と同様に保存し、瑕疵が後日判明した場合の責任関係を明確にする資料として管理する。複数回の部分払を実施する案件では支払累計額を台帳管理し、最終精算において過不足が生じないよう確認することが担当者の実務となる。制度の趣旨と手続きを契約前に受注者へ説明することが、後日の認識齟齬を防ぐ基本となる。

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