出来高払とは、工事の進捗率(出来高)に応じて段階的に代金を支払う方式で、受注者の資金繰り負担を軽減するため公共工事で広く採用されている。
出来高払とは、工事進捗に伴い発注機関が定期的に出来高を確認し、確認出来高の一定割合を中間払として支払う制度である。完成払の例外として地方自治法施行令が認め、前払金制度・部分完成払と並ぶ代金支払の形態の一つである。
仕組みと算定方法
出来高払では、受注者が一定期間(月次等)ごとに工事の出来高(完成済み数量×請負単価で算定した金額)を計算した出来高計算書を提出し、発注機関が確認した額の一定割合を支払う。出来高の算定には受注者が作成した出来高計算書(数量調書)と工事写真・測量記録が根拠資料として用いられる。発注機関の担当監督員が現場を確認した上で出来高を承認し、出来高払請求書の受理と支払処理に進む。最終精算時に総額との差額を調整し、過払い・不足が生じないよう管理する。
出来高の確認手続き
受注者は出来高確認申請書・出来高計算書・工事写真・出来形測量記録を発注機関へ提出する。発注機関の担当監督員は書類審査と現場確認を経て出来高を承認する。承認後、受注者が請求書を発行し、発注機関の支払決定・出納手続きを経て振込みが行われる。1か月あたりの確認サイクルは月末締め・翌月払が多いが、自治体ごとに規定が異なる。出来高確認の際に手戻りや品質問題が発覚した場合は、当該部分の出来高を減算して精算する。
前金払・部分完成払との関係
出来高払・部分完成払・前金払は公共工事の代金支払の三形態として並存する。前金払が着工前に一定額を先払いする制度、出来高払が工事進捗率に応じた中間支払、部分完成払が特定部分の完成時の支払という位置づけである。前金払を受けた工事では、出来高払の計算において前払金の回収(精算)を組み込む必要があり、前払金残額と出来高計算を連動させる管理が発注機関に求められる。三制度を組み合わせることで、受注者の資金調達負担を段階的に軽減する効果がある。出来高払の申請書類(出来高計算書・工事写真・測量記録等)は完成書類の一部として保存し、後年度の監査・訴訟対応に備える。出来高確認の際に数量の誤りが発覚した場合は即座に受注者へ修正を求め、訂正後の計算書を再受理する手続きを徹底する。出来高払制度を適正に運用することで、受注者の資金繰り支援と工事進捗の透明性確保を同時に実現することができる。出来高払の申請書類(出来高計算書・工事写真・測量記録等)を完成書類の一部として保存し、後年度の監査対応に備える体制を整えることが担当者の実務となる。
ご意見箱(匿名で投稿できます)