住民訴訟

読み:じゅうみんそしょう

住民訴訟とは、住民監査請求を経た後、違法な財務会計行為に関して住民が裁判所に提起する訴訟(地方自治法第242条の2)。地方行財政の適法性を確保する司法的統制手段である。

この説明はいかがですか?

住民訴訟は住民監査請求の後置手続として位置づけられ、監査の結果に不服がある場合または一定期間内に措置が講じられない場合に提起できる(地方自治法第242条の2)。訴訟類型は差止め・取消し・義務付け・損害賠償請求等があり、2002年の地方自治法改正によって4号請求(個人への損害賠償請求)の仕組みが改められ、地方公共団体が相手方に代位して請求する形態となった。原告適格は住民監査請求をした住民に限られ、代表者訴訟的な性格を持つ。行政訴訟の一種として行政事件訴訟法の補完的適用を受けつつ、固有の手続ルールが設けられている。財政不正・入札談合公金横領等の発覚に際して提起される場合が多く、行政の自浄作用を補完する制度として機能する。

提訴要件と審理

提訴には住民監査請求を経ていることと、監査後30日以内または監査委員の勧告から30日以内という期間制限がある(地方自治法第242条の2第2)。地方裁判所が第一審となり、判決確定後は当該地方公共団体が判決内容を履行する義務を負う。

損害賠償請求の実務

4号請求として損害賠償・不当利得返還を求める場合、地方公共団体が勝訴すると当該長等に損害賠償義務が生じる。近年は執行機関の裁量範囲内の行為についても提訴されるケースがあり、裁量統制の観点から判例の動向が注されている。

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