行政評価とは、行政機関が実施する施策・事務事業の目的・効果・効率性等を定量的・定性的指標に基づいて事後的に検証し、予算編成・事業改善・廃止判断に反映する仕組みの総称である。
1990年代末から国・自治体で導入が進み、三重県の「事務事業評価システム」(1996年)が先進例として広く参照された。評価の単位は施策・事務事業・政策の3レベルがあり、自治体によって重点を置く階層が異なる。評価シートの作成(指標設定・実績記入)は担当課が行い、首長・政策担当部門・外部評価委員会が二次評価を行う2段階構造が一般的だ。評価結果は次年度予算への反映(廃止・縮小・拡充の判断)を通じてPDCAサイクルに組み込まれることが制度の趣旨だが、評価結果と予算配分の連動が弱いケースが課題として指摘されてきた。
指標設定の難しさ
「住民満足度」「サービス利用率」のようなアウトプット指標から「高齢者の自立生活の延伸」「空き家の減少」のようなアウトカム指標への転換が求められるが、行政サービスの成果は外部要因(人口動態・経済状況等)に左右されるため、行政の貢献分を切り出す評価設計が難しい。数値目標の達成状況だけを評価すると、目標を下げて達成率を上げる行動(目標の骨抜き)を誘発するリスクがある。ロジックモデル(インプット→アクティビティ→アウトプット→アウトカムの因果連鎖の可視化)を評価シートに組み込む自治体が増えている。
外部評価・第三者評価
住民・有識者から構成される外部評価委員会を設置して事務事業の廃止・縮小を「外圧」として使う手法が普及したが、委員の任期・報酬・選定方法の透明性が評価結果の信頼性を左右する。外部評価委員が膨大な事業シートを限られた時間で審議する構造的制約から、評価の深度が十分でないケースも散見される。外部監査(包括外部監査)の指摘事項と行政評価の改善状況を紐付けて管理する自治体もあり、両制度の連携が評価の実効性向上に寄与している。
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