中小企業振興

読み:ちゅうしょうきぎょうしんこう

中小企業振興とは、地域の中小企業の経営安定・成長を支える自治体施策の総体である。中小企業基本法の基本理念に基づき、融資・補助金・経営相談・販路開拓支援等の施策が組み合わせて実施される。

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中小企業基本法(昭和38年法律第154号)は中小企業政策の基本理念を定め、国・地方公共団体・大企業・中小企業者の責務を規定する。製造業では資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業では資本金1億円以下または従業員100人以下、サービス業では資本金5,000万円以下または従業員100人以下が中小企業の範囲であり(同法第2条)、これより小規模な小規模企業者(製造業・その他:従業員20人以下、商業・サービス業:5人以下)への支援は小規模企業振興基本法(平成26年法律第94号)が別途根拠を与える。自治体における中小企業振興の実務は、融資あっせん(信用保証協会との連携)・補助金交付(設備投資・販路開拓)・経営相談(商工会商工会議所との連携)・産業支援センターの設置・運営等を軸として展開される。中小企業振興基本条例(独自条例)を制定している自治体では、地域内調達の推進・地元金融機関との協調融資・大企業との連携促進等を条例標として明示する場合がある。事業者情報の名寄せ・支援履歴の一元管理等のデータ基盤整備が、効率的な支援体制の構築において喫緊の課題となっている。

融資あっせんと信用保証の仕組み

自治体の中小企業融資制度は、都道府県・市区町村が金融機関と協調して低利融資の原資を提供し、信用保証協会が債務保証を行う三者連携の仕組みが基本である。利子補給・信用保証料補助により事業者の実質的な金利負担を軽減する。国のセーフティネット保証(中小企業信用保険法第2条第5)の認定申請窓口は市区町村であり、売上が急減した事業者が申請すると信用保証の枠が拡大される仕組みのため、リセッション期には認定件数が急増する業務となる。

産業振興計画と商工会・商工会議所との役割分担

産業振興計画(中小企業振興計画)は総合計画の産業部門計画として位置付けられ、製造業・商業・観光・農業等の分野別目標と施策を体系化する。商工会・商工会議所は小規模事業者持続化補助金の申請支援や経営指導員による個別相談等を担い、自治体はその活動費の一部を補助することが多い。商工会・商工会議所の管轄区域は市区町村の行政区域とは必ずしも一致しないため、市町村合併後の自治体では複数の商工団体と連携する体制調整が必要な場合がある。

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