市街化調整区域とは、都市計画法第7条第3項に規定する区域で、市街化を抑制すべき区域として指定され、原則として住宅・商業施設等の開発行為が制限される。
市街化調整区域は市街化区域(優先的・計画的に市街化を進める区域)と対をなす区域であり、農地・山林・自然環境を保全しながら都市の無秩序な拡散(スプロール)を防止する目的で設けられる。線引き制度(市街化区域・調整区域の区分)は1968年の都市計画法制定時に導入され、三大都市圏(東京・大阪・名古屋)では都市計画区域の線引きが原則義務とされた。調整区域内での開発行為には都道府県知事の許可が必要で(都市計画法第29条)、許可を受けられる開発行為は農林漁業用建築物・鉱物採掘・駅前広場整備等の列挙事由(同法第34条)に限定される。
例外的な開発許可
都市計画法第34条は調整区域内で例外的に開発を認める14の事由を列挙するが、同条第11号(市街化区域に隣接・近接し、かつ自然的・社会的条件から市街化区域と一体的な日常生活圏を構成する区域として条例で指定する区域における開発)の活用が都市の成長に伴い問題視された。調整区域の集落居住者の居住継続や既存集落の維持を目的とした条例第34条第12号(市街化調整区域内に存する集落の開発)の運用が各地で行われているが、人口減少局面での過度な規制緩和はスプロールの再来を招くリスクがある。
既存不適格建築物の問題
線引き以前から市街化調整区域内に存在する建築物(既存建築物)は既存不適格の状態にあり、建て替えの際に現行の開発規制が適用されるため、実質的に建替えが困難になるケースがある。既存不適格建築物の建替え・増改築の規制緩和は各自治体が条例・規則で定める特例の範囲で対応しており、空き家・廃屋化した既存不適格建築物の処置が調整区域内の集落の維持管理課題となっている。
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