地域医療計画

読み:ちいきいりょうけいかく

地域医療計画とは、医療法に基づき都道府県が策定する医療提供体制の整備計画で、二次医療圏の設定・基準病床数の算定・医療機能の分化と連携等を定め、地域完結型医療の実現を目指す計画をいう。

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定義と根拠

地域医療計画は医療法第30条の4に基づき都道府県が6年ごとに策定する医療提供体制の整備計画(中間年に見直し)である。計画には一次・二次・三次医療圏の設定・各医療圏での基準病床数(一般・療養・精神・感染症・結核)の算定・医療機能の分化と連携(外来・急性期・回復期・慢性期・在宅医療等)・救急医療・周産期医療・小児医療等の確保策・医療従事者の確保・医療情報提供体制等を盛り込む。計画策定にあたっては医療審議会への諮問・医療機関・保険者・患者・住民代表等の意見聴取が義務付けられており、多様な関係者の参加による実効性ある計画の形成が求められる。

基準病床数と病床規制

地域医療計画の中核的な機能の一つが基準病床数による病床規制である。各医療圏の病床数が基準病床数を超えている場合、都道府県知事は病院の新設・増床の許可を行わないことができる(医療法第30条の11)。基準病床数は人口・年齢構成・受療率等に基づく算定式で決定され、過剰・不足の判断は医療圏単位で行われる。病床の機能分化(急性期から回復期・慢性期への転換促進)は地域医療構想として推進されており、地域医療計画との整合が図られている。

地域医療構想との関係

地域医療構想(2025年を標年次とした将来の医療提供体制のビジョン)は地域医療計画の一部として位置付けられ、2025年・2040年の医療需要推計に基づく病床の機能分化・連携・削減(過剰な急性期病床の回復期・慢性期への転換)を目指すものである。地域医療構想調整会議(都道府県主催・医療機関・患者団体・保険者等で構成)において協議が行われ、自主的な転換・統廃合を促す仕組みとなっている。公立病院の再編・統合はこの文脈で政策的に推進されており、市区町村が経営する病院を持つ自治体では地域医療構想への対応が重要な経営課題となっている。

市区町村の役割

地域医療計画の策定主体は都道府県であるが、市区町村は医師確保・在宅医療・救急医療体制・地域密着型の医療と介護の連携において重要な役割を担う。在宅医療・介護連携推進事業は市区町村が医師会・歯科医師会・薬剤師会・訪問看護ステーション等と連携して在宅医療提供体制を整備する取組であり、地域医療計画・介護保険事業計画と連動した一体的な推進が政策上の原則となっている。市区町村は在宅医療の実施件数・在宅看取り率等の指標を定期的に把握し、都道府県との情報共有と連携協議を通じて地域の医療提供体制の改善に参画することが期待される。

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