産業廃棄物管理票(マニフェスト)とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条の3に基づく伝票制度で、産業廃棄物の排出から最終処分完了までの流れを書面または電子的に記録・追跡するものである。
排出事業者は産業廃棄物を処理業者に委託する際に管理票を交付する義務を負う。紙マニフェストはA票からG票までの7枚複写式で構成され、収集運搬業者への引渡し時・処分業者への引渡し時・最終処分完了時と段階ごとに返送票が排出事業者に届き、処分完了を確認できる仕組みだ。電子マニフェストは公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWNET)が運営するシステムを介して交付・照合する。令和2年4月からは特定事業者に電子マニフェストの使用が義務付けられた。
交付義務と票の構成
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第12条の3第1項は、排出事業者が産業廃棄物の引渡しと同時に管理票を交付することを義務付ける。A票は排出事業者保管用で交付後5年間の保存義務がある。管理票を交付せずに産業廃棄物を引き渡した場合、同法第27条の2に基づき6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。 A票は排出事業者控、B1・B2票は収集運搬業者控え、C1・C2票は中間処理業者への引渡し・返送用、D・E票は最終処分業者への引渡し・返送用と役割が分かれている。D票・E票の確認が90日(特定有害産業廃棄物の場合60日)を過ぎても届かない場合は都道府県知事に報告する義務がある(廃棄物処理法第12条の3第7項)。違反した場合は50万円以下の罰金が課される(同法第29条第2号)。
電子マニフェストへの移行と行政報告
廃棄物処理法第12条の5第1項は、特定事業者(産業廃棄物処理業者等)に電子マニフェストの使用を義務付けており、令和2年4月から適用が拡大された。電子マニフェストは紙票の照合ミスや紛失リスクを解消し、都道府県・政令市への産業廃棄物処理業者の実績報告にもJWNETのデータが活用されている。行政の廃棄物フロー管理の基盤として機能しており、不法投棄の早期発見にも役立てられている。 電子マニフェストの使用義務化(令和2年4月、廃棄物処理法第12条の5改正適用拡大)により、年間50トン以上の産業廃棄物を排出する特定事業者はJWNETへの加入と電子交付が義務となっている。紙マニフェストのシステム入力コストの削減・保管負担の軽減・管理票の不正流用防止が電子化のメリットとされる。都道府県・政令市は年1回の産業廃棄物処理業者への実績報告徴収(同法第14条の3の2)でJWNETデータを活用している。
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