市町村が独自の判断で行政サービスを動かすには、国や都道府県を経由せず自ら住民から集める財源が要る。市町村民税はその中核をなす市町村の基幹税目で、住民税のうち市町村を課税主体とする部分である。個人分は所得割と均等割からなり、固定資産税と並んで市町村税収の二本柱を形成する。市町村は自団体の市町村民税だけでなく、都道府県に帰属する道府県民税も併せて賦課徴収するため、税務担当課は両者を合算した課税通知の発送と収納、滞納整理までを一手に担う。税収が住民の所得水準に直結するため、人口や産業構造の変化が財政運営にそのまま響く税目である。
市町村が直接賦課徴収する基幹税目という位置づけ
市町村民税は、課税主体である市町村が自ら賦課徴収する点に特徴がある。市町村は道府県民税のように徴収を他団体へ委ねるのではなく、自団体の税として課税客体の把握から課税通知の発送、収納、滞納整理までを直接担う。個人分は前年所得に応じた所得割と定額の均等割からなり、固定資産税と並んで市町村税収の二本柱を構成する基幹的な自主財源である。税収規模が住民の所得や人口に直結するため、生産年齢人口の減少や大規模事業所の撤退などの地域経済の変化が、市町村民税の税収を直接左右する。財政課はこの税収見積もりを当初予算編成の出発点に置く。
道府県民税まで含めて徴収する事務負担
市町村民税の徴収実務は、自団体の市町村民税にとどまらず、都道府県に帰属する道府県民税の徴収まで一括して引き受ける。市町村の税務担当課は、両者を合算した課税通知を住民や法人へ発送し、収納した税のうち道府県民税分を都道府県へ払い込む。給与所得者については勤務先を特別徴収義務者として給与から天引きさせ、それ以外は納税者本人が納付書で納める普通徴収となる。この一元的な徴収体制は納税者の利便を高める反面、滞納者への督促や差押えなどの徴収上の負担は、自団体分と都道府県分の双方について市町村が負うことになる。徴収率の差がそのまま市町村と都道府県双方の税収に影響する。
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