意味
課税客体とは、課税の対象となる物、行為、事実をいい、税目ごとに何に着目して課税するかを画する課税要件の一つである。
新たな税の創設や課税の可否を検討するとき、まず固めるのが「何に課すのか」という課税客体である。課税客体は、固定資産税であれば土地・家屋・償却資産、自動車税であれば自動車の保有というように、税目ごとに課税の対象を画定する。これに対して、課税客体が誰に帰属するかで定まるのが納税義務者であり、課税客体を金額や数量で表したものが課税標準である。課税客体・納税義務者・課税標準・税率の四つは課税要件と呼ばれ、これらが法律または条例で明確に定められていなければ課税はできない。法定外税を条例で設ける際にも、何を課税客体とするかの設計が制度の出発点となる。
課税要件としての位置づけ
租税は法律または条例の根拠なしに課せないが(租税法律主義)、その根拠規定には課税客体・納税義務者・課税標準・税率という課税要件が定められていなければならない。課税客体は「何に課すか」を画する要件であり、これが定まって初めて、その帰属する者として納税義務者が、それを数量化したものとして課税標準が、これに乗じる割合として税率が決まる。たとえば固定資産税では土地・家屋・償却資産が課税客体であり、その所有者が納税義務者、評価額が課税標準となる。法定外税の創設審査でも、課税客体の設定が他税との二重課税や住民の負担に照らして吟味される。課税客体があいまいなままでは課税の範囲が画定できず、課税要件明確主義に反するため、条例では課税客体を具体的に特定しなければならない。
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